意地を見せた阪神の”今季初勝利”の重要性を球界OBが指摘 一方で主軸の低調ぶりには「まだまだ手先で打っている」と苦言も

2024年4月2日(火)16時30分 ココカラネクスト

大山は打率.182と低調。三振も5つと目立っている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 王者が辛くも3連敗を免れた。

 3月31日、開幕カード2連敗を喫していた阪神は、森下翔太のホームランなどで巨人を5-0で下し、今季初白星を挙げた。1、2戦とも完封で敗れるなど不安を残す結果が続いていた中で、敵地での3タテを防ぐ貴重な勝利となった。

【動画】「大きな1勝目」2024年3月31日【 阪神 vs 巨人 】 佐藤義則の眼

 阪神はこの日も攻撃面で苦戦し、終盤までヒットは2回の梅野隆太郎の単打1本のみ。それでも、先発の才木浩人が6回を投げ巨人打線に得点を与えず、さらに2番手の桐敷拓馬も7回の1イニングをゼロに抑えている。その後、8回表の攻撃で巨人3番手の中川皓太を攻め、連打でランナーを溜めると、森下のバットから今季初得点となる3点本塁打が生まれた。

 3連戦で初のリードを得た阪神は、9回の攻撃でも小幡竜平の本塁打などで2点を追加、ゲーム終盤の8、9回は新外国人のゲラ、岩崎優を投入し5-0で逃げ切っている。嫌な流れが続いていたものの、カード最終戦で意地を見せた。

 宿敵から今季最初の勝利を手にし、一先ずファンを安堵させたこの日の結果には、今後を戦う上で大きな意味があったと語る、球界OBの声も上がっている。

「この一勝はチームにとって大きかった」

 そう語るのは、現役時は阪急やオリックスで投手タイトル獲得やノーヒット・ノーランを達成した実績を持つ佐藤義則氏だ。YouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』の中で、この日の阪神の勝利を振り返っている。

 佐藤氏は、3月31日の試合後に配信となった動画で、「3連敗してしまうと、その後、(勝率を)5割に戻すのに3〜5試合もかかってしまう。1勝2敗なら、次に勝てば5割に戻るので、(3連敗と1勝2敗で)その差は大きい」と述べ、3試合目でもぎ取った勝利を称えている。

 その上で、阪神の個々の選手のパフォーマンスにも言及。先発の才木には「ストライクとボールがはっきりしていたが、粘り強く、ピンチでも落ち着いて投げていた」と評価。また、リードした場面で今季初登板となったゲラについては、「カットボールがストライクにならず、気になった」と指摘。変化球のコントロールをさらに向上させる必要があるとして、「もうちょっと、投げていく中でチェックした方が良い」などとコメント。

 また、打撃陣では4番の大山悠輔に対して見解を述べており、「まだまだ、見る限りは手先で打っている。スイングの速さが無いところが目に付く」と評しながら、「真っすぐ系には振り遅れているので、(調子は)もうひとつかな」と状態を説明している。

 やはり、佐藤氏の言葉からも、主力選手のパフォーマンスがまだまだ本調子には遠いことがうかがえる。だが、苦しみながらも手にした今季初勝利が、チーム全体を勢いづける要素となることも間違いないだろう。勝利の手応えを感じながら、4月2日からのDeNA戦に臨む。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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