鈴木愛が“有言実行”の全米女子OP出場権獲得「自分がどれだけ変わったのか楽しみ」

2024年4月4日(木)12時0分 ALBA Net

グリーン周りの調整に精を出す鈴木愛(撮影:鈴木祥)

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<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 事前情報◇3日◇石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県)◇6535ヤード・パー72>

「全米女子オープンにどうしても出たい」


今季第2戦の「明治安田生命レディス」で完全優勝を飾り、このように力強く宣言した鈴木愛がその目標を遂げた。その大会終了後の世界ランクは71位だったが、そこから57位まで浮上。最新の世界ランキングで75位以内に入り、「全米女子オープン」(5月30〜6月2日)出場権を獲得した。

2024年の全米女子オープンが米ペンシルベニア州のランカスターCCで開催されると決まったのは18年のこと。その時から意識はあった。というのも、前にランカスターで行われた15年大会は、プロになって初めて出場した海外の試合だったから。4日間を戦い抜いて32位タイ。たくさんの思い出がある。

「出場が決まったことはすごく良かったけれど、本当は50位以内に入りたかった。少し残念ではあるけれど…」と悔しさを先に口にするところに鈴木“らしさ”があふれたが、もちろん、全米出場を素直に喜んでいる。

「前回は楽しい気持ちでいっぱいだった。だけど、いまは楽しめるだけではないと思う。その時と違った雰囲気だと思うし、プロになって初優勝してからちょうど10年。自分がどれだけ変わったかというのも、楽しみなところでもある」。

とはいえ、そこに照準を合わせるわけではない。5月には国内メジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」があるが、「そういう大きな試合に照準を合わせられればいいと思うけれど、10年やっていても合わせられない。メジャーだからといって気持ちが入りすぎて空回りしたり、いつも以上に気合が入るぶん、小さなミスも許せなくなってしまう」。大一番を意識しすぎず、目の前の試合に集中しながらシーズンを駆け抜けるつもりだ。

およそ2カ月後の戦いに向けて、アプローチの技を増やしていきたいという。「フェアウェイが柔らかくてラフがものすごく粘っこい印象。(2015年は)その対策でラフからの練習をすごいした記憶がある。今回も厳しい戦いにはなると思うけれど、何パターンか持っていきたい」。現在、リカバリー率78.4091%で1位に立っているが、「日本とアメリカのバリエーションは違うので」と、いま持つ技術を磨くことはもちろん、引き出しをより増やして海を渡るつもりだ。

3連勝を目指した宮崎では予選落ちを喫し、先週は17位タイ。「この2週くらいはスイングもしっくり来ていなかった」と違和感があったというが、「気づきがあったので、今週は良くなるかなと思っています」と復調をアピールした。開幕2日前の水曜日には、冷たい雨が降り続ける中、ひと気が少ない練習場でボールを打ち込む姿があった。

当地開催の2年前は、単独首位で最終日をスタートさせたが、「78」と崩れて21位タイに終わった。「ボギーが止まらなかった…」と後半の5連続“△”を苦笑いしながら思い出すが、コースの印象も「悪くない」と相性の良さを感じている。

シーズン開幕前に掲げた『年間3勝』も見えてきている。「なるべく早くもう1勝挙げて、3勝達成してからはまた目標を考えたい。積み重ねだから、大きな目標を立てるというよりはコツコツ、小さな目標のほうが自分に合っていると思う」。この大会でも“有言実行”の勝利を目指していく。(文・笠井あかり)


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