ピレリタイヤ歓迎の声多数。豊田社長も登場/スーパー耐久第1戦トピックス

2018年4月5日(木)12時5分 AUTOSPORT web

 3月31〜4月1日に鈴鹿サーキットで行われたピレリ・スーパー耐久の第1戦。ここではレースウイークのサーキットで見つけたトピックスをお届けする。


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■新たに導入されたピレリタイヤの感触は?


 今シーズンから新規導入されたピレリのコントロールタイヤについて、クラスの異なるベテランドライバーに話を聞いた。

スーパー耐久は2018年からピレリタイヤのワンメイクとなった


 ST-3クラスのマークXをドライブする服部尚貴は「前のヨコハマとは構造が違うこともあって横方向が若干フィーリングが違うけれど、リヤのトラクションをかける時、動きが少し良い印象。ロングランも安定しているし、うちのクルマには合っているかな? 路温が低かったテストの時と今回の暖かかった鈴鹿では少し印象が違ってきたので、それにアジャストしていく必要はあるけれど、問題は全然ないです。予選も何回もアタックできる感じです。万人向けというか、うちにはプラスになっています」と歓迎する。


 またST-4クラスの86をドライブする山田英二は開口一番「オレは好きです」と話し、「長持ちするし四輪の接地感もあり、タイムだってそんなに落ちるわけでもないし、思った以上にいいタイヤですね。予選は数周暖めてからが良さそうだけど、これから一年間かけて性格を把握していく必要があるかもしれない」とこちらも歓迎だった。


■タイヤウォーマー復活?


 S耐を含めた国内のレースカテゴリーでほとんど見かけなくなったタイヤウォーマー。今年のS耐スポーツ規則には「ST-Xクラスを除き、タイヤウォーマー、ヒーターなど、一切の人工加熱装置の使用が禁止される。」とあり、今回はST-Xクラスのチームでタイヤウォーマーが使用されていた。

ST-Xクラスでのみ使用されたタイヤウォーマー。今後は富士24時間の夜間走行時のみ使用される見込みだ


 これについて、花里功STEL(スーパー耐久エントラントリーグ)委員長に話をうかがったが、今後は富士の夜間走行時のみ使用が認められることになる模様。タイヤウォーマーは購入経費がかかり、電力消費量の大きさなどから多くの国内レースでは使用が禁じられている。


■FCY導入


 参加台数が増加したこともあり、安全性を確保するために今季より決勝レース中にフルコースイエロー(FCY)が導入されることとなり、開幕戦ではフリー走行枠でその練習が行われ、また決勝レース中にも6回のFCYが導入された。

2018年から導入されたFCY


FCYはコース上やコース脇に停止した車両やパーツなどがある際に、その回収排除作業の危険を回避するために、全周にわたり黄旗とFCYボードが掲出される。また“ZONE50”という区間を設けて速度を50km/h以下にするとされたが、今回の鈴鹿ではFCY時には全車が全区間で50km/h以下での走行となった。


 FCYが長引く場合は、そのタイミングでピットインすると隊列から遅れることもなく有効に利用できるが、作業が短時間に終わった場合は逆に損をするために、そのFCY導入時間を見極めることが肝心となる。今回5時間のレース中に6回のFCYとなったが、これでチームの勝敗も左右されたクラスもあった。


■ホンダ・シビック・タイプR TCR、国内デビューウイン


第1戦では7台が参戦したST-TCRクラス。内訳はアウディRS3 LMSが3台、VWゴルフGTI TCRが1台、そしてホンダ・シビック タイプRが3台(昨年モデルのFK2型が1台、今年モデルのFK8型が2台)。

FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR


 特に注目されたのは新型FK8だが、98号車の加藤寛規によれば「去年のクルマに比べると少しマイルドになって、ジェントルマンドライバーにも優しいクルマになったという印象」のようだ。

FK8型のホンダ・シビック・タイプR TCRが国内デビューウイン。これが同モデルにとって世界初勝利となった


 TCR車両にはスプリント用と耐久用の2タイプが用意されており、S耐に投入されたのはもちろん耐久用で、今回は97号車が逆転でデビューウインを果たした。昨年も予選ではアウディの後塵を拝しトラブルを抱えながらも、決勝レースでは強いところを見せてタイトルを獲得した。さて今年も活躍を見せてくれるのか?


 また、FK8型シビック・タイプR TCRにとっては、これが世界初勝利。マシンを生産するJASモータースポーツも祝福のメッセージを発信している。


■トヨタ豊田章男社長現る


 1日の決勝日にはトヨタ自動車の豊田章男社長が突然サーキットに現れた。今回、長男の豊田大輔がトヨタ86のドライバーとしてS耐でレースデビュー。その応援もあったのだろうが、TOYOTA GAZOO Racingのドライバーたちが所属するチームへも足を運んで、記念写真を撮影したりと終始ご機嫌だった。


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