大谷翔平とは会えていなかった…ド軍第1号を手にした夫婦が米メディアで球団関係者の対応を非難「妻を利用した」

2024年4月5日(金)10時42分 ココカラネクスト

大谷の放った一発は小さくない波紋を広げている。(C)Getty Images

 世間を熱狂させた一発は、おそらく本人のあずかり知らないところで、思わぬ物議を醸している。

 話題となっているのは、現地時間4月3日に本拠地ドジャー・スタジアムで行われたジャイアンツ戦で、大谷翔平(ドジャース)が放った特大のホームランだ。

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 この試合に「2番・指名打者」で先発した大谷は、40打席ノーアーチという自己ワーストの不名誉な記録を出して迎えた7回裏に、移籍後第1号となる特大の一発をマーク。弾丸ライナーで右中間スタンドに叩き込んだそれは、ドジャー・スタジアムの熱心なファンを大いに熱狂させた。

 試合後、地元スポーツ専門局『Sports Net LA』などのインタビューに応じた大谷は、「(記念球は)戻ってきて、ファンの人と話して、いただけるということだった。僕にとってはすごく特別なボールなので、本当にありがたいなと思います」と告白。ボールをキャッチした女性に(サイン)ボールと、2つのハットと、バット1本を提供していた事実を明かした。

 この“大盤振る舞い”は大きな反響を呼ぶとともに、大谷の記念すべき“1号”への想いの強さを感じさせるニュースとして小さくないトピックとなった。

 ただ、おそらく大谷本人があずかり知らないところでの記念球を巡るファンとのやり取りが波紋を広げている。米スポーツ専門サイト『The Athletic』によれば、アンバー・ローマンさんと、夫のアレクシス・バレンズエラさんは、ボールの回収に訪れたセキュリティースタッフに「圧力をかけられ、だまされたかもしれないと感じた」というのだ。

 今回のように選手が強いこだわりを見せるボールを巡っては、一般的に実際に選手と会って記念品と交換するというのが、メジャーリーグの慣例ではある。そこには球団とキャッチしたファンとの物々交換の交渉が存在する。

 ただ、2人は圧力をかけられ、低額のオファーでボールを手渡すしかなかったという。同メディアは、ドジャースは10万ドル(約1500万円)の価値があるとされる記念球と引き換えに、大谷のサイン入りキャップ2個の提供を約束。この時にローマンさんは球団関係者による“強行手段”に、彼女への脅しが含まれていたと感じていたという。

 結局、夫婦は、大谷が明かしたようにサイン入りの2つの帽子、バット、ボールを持って球場を後にした。『The Athletic』の取材に応じたローマンさんは「少しプレッシャーを感じた。『今すぐ答えてくれ。あなたは決断しなければならないんだ』と言われた。ただ、私がとても大切にしているチームが、私たちに対して決断を迫ってきたことに失望している」と複雑な胸中を吐露。さらに夫のバレンズエラさんも、こう明かしている。

「彼ら(セキュリティースタッフ)は、妻を利用したんだ。彼女の周りには(警備の)男たちが大勢いて、私が“入れ知恵”をしないように、彼女と話すことも、アドバイスすることも許されなかった。私たちはお金に飢えているというわけじゃない。でも、それが特別な瞬間であり、特別なボールだと認識はしている。だから同じように報われるのが公平だと思う」

 さらにバレンズエラさんは「(ドジャースへの)愛は消えてしまった。私たちはある意味取り残された。必ずしも大金が欲しかったわけじゃない。ファンをもっと大切にしてほしいと思う」と切実な想いを口にした。

 大谷にも会えなかったという夫婦。大谷が「特別」と語った記念球を巡ってのドジャース関係者の対応はしばらく批判の的となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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