「狂ってる」直近7試合で驚異の長打率1.032と覚醒 止まらない大谷翔平に米記者も驚嘆「誰よりも簡単そうに打つ」

2024年4月13日(土)15時0分 ココカラネクスト

打てば、長打になる——。今の大谷にはそんな空気が漂っている。(C)Getty Images

 規格外のポテンシャルを持つ偉才のギアが上がっている。現地時間4月12日に本拠地ドジャースタジアムで行われたパドレス戦で、5打数3安打、1本塁打、1打点と気を吐いた大谷翔平(ドジャース)だ。

 まるで打ち出の小槌のように、次々と長打が飛び出した。とりわけ圧巻だったのは、初回の第1打席に放った一発だった。

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 試合前に「野球に集中できる」と元専属通訳だった水原一平氏とのスキャンダルに踏ん切りをつける声明を出していた背番号17は、「2番・指名打者」で先発。そして球場のみならず、世界の野球ファンから熱視線を向けられた最初の打席で、いきなり見せ場を作る。

 1回表一死無塁の局面で、パドレスの先発右腕マイケル・キングと対峙した大谷は、カウント1-0からアウトコースに投じられた95.4マイル(約153.3キロ)の4シームを左中間へと弾き返す。MLB公式のチャートでもボールゾーンに外れていく、決して簡単な攻めではなかったが、打球はみるみるうちに飛距離を伸ばし、あっという間にスタンドに着弾した。

 この一打で観客の視線を釘付けにした大谷はもう止まらない。5回の第3打席と7回の第4打席にそれぞれ二塁打を記録。結果的に中飛に終わった2回の第2打席もパドレス中堅手ジャクソン・メリルが横っ飛びのキャッチを見せなければ、二塁打以上の長打は確実という紙一重の当たりだった。

 惜しくもドジャースは延長戦にもつれ込んだ試合で7-8と敗戦した。しかし、猛打賞を記録した大谷はスラッガーとしての面目躍如を果たした格好となった。

 もっとも、開幕当初は水原氏との間に生じたスキャンダルの影響もあってか、自己ワーストとなる40打数ノーアーチと苦心。開幕9試合目に第1号を放った直後には「なかなか調子が上がってこなくて焦る気と早く打ちたいという気持ちを我慢しながら自分のスイングをしようということに努めてきた」と打ち明けるなどスランプが不安視されていた。

 そして、気づけば、堂々たる数字を居並べる。直近7試合で打率.452、3本塁打、5打点、長打率1.032、出塁率.485と復調。不振の懸念を吹き飛ばし、完全に“覚醒状態”に入っている。

 好調時に見られるセンターから逆方向への長打もコンスタントに飛び出し、「真価」を発揮する二刀流スターの打棒には、地元記者たちも舌を巻く。ドジャースの専門サイト『Dodgers Nation』のダグ・マケイン記者は自身のXで「ショウヘイ・オオタニは、私が今まで見た誰よりも、簡単そうに長打を打つ。これは本当に信じられない」と指摘。さらに同サイトのノア・カマラス記者は、ストレートに「この男は狂ってる」と絶賛した。

 どんな厳しい攻めにも容易く対応している大谷。この復調ぶりを見るに、今は手に負えそうにない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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