ポルシェ963、セブリングのクラッシュで1台がシャシー交換も「まだ多くの可能性を秘めている」とナッセ/IMSA

2023年4月14日(金)17時10分 AUTOSPORT web

 4マニュファクチャラーの新型LMDh車両が導入された2023年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権は、4月14〜15日、カリフォルニア州のロングビーチ市街地コースで第3戦を迎える。前戦セブリング12時間レースは残り20分でトップ3台がクラッシュするという衝撃の展開となったが、このクラッシュで損傷した6号車ポルシェ963はシャシーを交換したことが明らかとなった。


 3月18日にセブリング・インターナショナル・レースウェイで行われた第2戦決勝の終盤、総合トップを走行していた6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)のマシュー・ジャミネに、10号車アキュラARX-06(ウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティ・オートスポート)のフィリペ・アルバカーキがターン1立ち上がりで並びかけた。


 前方にGTクラスの集団がいたためステアリングを左に切ったジャミネとアルバカーキが接触。アルバカーキは左側のグリーン上をコントロールを失いながら滑走すると、ターン3立ち上がりで6号車に再び接触。コース上にストップした10号車には後続の7号車ポルシェ963のフェリペ・ナッセが激しくクラッシュし、トップ3台がチェッカー目前で上位から脱落する波乱の展開となった。




 このクラッシュの影響により、ジャミネがドライブしていた6号車はシャシーを交換し、ニック・タンディとのコンビで第3戦の100分レースに挑む。なお、7号車はモノコックを交換することなくロングビーチに姿を現しており、こちらはナッセとマット・キャンベルがステアリングを握る。

2023年、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスにデビューしたポルシェ963


 7号車のナッセは、ロングビーチでの市街地コースデビューを前に、ポルシェ963は「まだ多くの可能性を秘めている」と語っている。


「まだ長い道のりだ。選手権は始まったばかりなのだから」と、キャンベルとともにGTPポイントランキング6位につけるナッセは言う。


「セブリングでは、(クラッシュで)マシンが宙に浮くまで、いい走りができていた。何か違うことはできなかった。なるべく(6号車と10号車の)アクシデントを避けようとした。でも後ろから押されて、事故に巻き込まれてしまったんだ」


「ロングビーチは誰にとっても新しいチャレンジとなるが、僕は楽しみにしている。クルマを運転するのがとても好きな場所の1つだ。上位に食い込むためには、とくに予選で最大限の力を発揮しなければならない」


■「多くの進歩を感じている」


 2021年のDPi王者でもあるナッセは、開幕戦のデイトナ24時間からセブリングまで、ファクトリーポルシェの2台が優勝を争ったのと同じレベルの進歩を望んでいるという。


「この2戦で、僕らは多くの進歩を遂げたと思う」とナッセ。


「セブリングでは、ペースとパフォーマンスの両面で、特にレース終盤にマシンの競争力が高まったことが証明されたと思う。7号車と6号車の2台のポルシェが首位を争っているいることを、僕らは明白に見ることができた」


「まだ完璧とは言い切れない。新しいクルマで、新しいチームはすべてをまとめ上げ、クルマ的にもセットアップ的にも何がベストなのか理解を進めているところだ」


「ロングビーチ戦は、パッケージの性能を最大限に引き出すための、まったく新しいチャレンジになる」


「僕は、多くの進歩を感じている。それが、僕を熱中させる理由だ。まだまだ、これからという感じだよ。僕らはこれからも前進していくしかない」


「デイトナからセブリングにかけて見られたような、進歩の速度を見たいんだ。そこでは明らかに一歩前進していたのだから、それを続けていくしかないよ」

ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの7号車ポルシェ963でIMSAにフル参戦しているフェリペ・ナッセ

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