岡本綾子さん主催だからこそのイベントに感無量【原田香里のゴルフ未来会議】

2024年4月17日(水)11時35分 ALBA Net

岡本綾子が主催するイベントに参加した原田香里

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ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。今日は、大先輩、岡本綾子さんが大会会長を務める「美浜インビテーショナルレジェンズ岡本綾子カップ」を振り返りたいと思います。


岡本さんの誕生日である4月2日の前日に42人のプロが集まって行われた18ホール。昨年に続いてお声かけ頂いた私も、喜んで参加しました。第2回大会でしたが、コースに入っていく通路でまずびっくり。たくさんのスポンサーさんの看板が左右にずらりと並んでいたからです。

会場の新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知県)は、長いあいだ国内女ツアーの「住友生命Vitalityレディス東海クラシック」を開催しているコースで、今年も秋には試合があるのでその看板かな? と思ったほどです。でも、それぞれの企業名の下には「美浜インビテーショナルレジェンズ岡本綾子カップ」の名前がしっかりと書かれていたので、このイベントのためのものだとわかりました。

レギュラーツアーではなく、JLPGAのレジェンズツアーでもない単発のイベントで、これだけスポンサーがしっかりつくのは、岡本さんがいらっしゃるからに他なりません。後輩の私などが言うのも失礼ですが、米ツアーで外国人初の賞金女王となり、通算17勝も挙げている『世界のオカモト』の功績があるからこそ、みなさんもイベントを応援して下さるのでしょう。

そして岡本さんご自身も、レジェンズ(女子シニア)への愛があって、応援して下さる方々に頭を下げてくださるからこそ、総額850万円、優勝100万円もの賞金と、素晴らしい舞台が用意して頂けるのだと、心にズーンと響きました。感謝というような薄っぺらいものではなく、もっと深いものを感じたのです。

大会会長の岡本さんは、始球式もしてくださいました。私は、スタート時間の関係で残念ながら直接見られなかったのですが、後でプロ仲間から動画を見せてもらいました。しばらくクラブを握っていなかったそうですが、アドレスからフィニッシュ、その後まですべてが往年の岡本さんを感じさせるもの。変わらないんだなぁと、たまらない気持ちになりました。多くの出場プロが始球式の場に集まり、スマートフォンを向けて動画や写真を撮影していたのもうなずけます。

うれしい言葉もかけていただきました。スタートの時に私のスイングを見た岡本さんから「現役の時にそのスイングできてたらよかったね、シンプルですごくいいスイングよ」と言っていただいたのです。うれしさに涙が出そうになりました。実は、以前このコラムにも登場した現在の私のスイングコーチは、岡本さんのキャディをしたこともあるような縁がある方です。そのこともわかっていての言葉だったため、コーチにも伝えたところ本当に喜んでいました。

試合そのものは、風が強かったことと、レギュラーのときと同じようではないかな?と思うような難しいピン位置だったこともあり、ただ一人アンダーパーでプレーした不動裕理さんが優勝。私は12オーバー37位と不本意な結果に終わりました。それでも、先週、お話ししたレジェンズツアー開幕戦につながる部分もあり、本当に出場させていただいてありがとうございます、という気持ちでいっぱいのイベントでした。

レギュラーツアーやステップアップツアーでプレーしている選手は、当たり前ですがみんな「勝たなくちゃ」「勝ちたい」というとても強い気持ちを持っています。そうでなければやっていられないので当然なのですが、私たちレジェンズ世代になると、気持ちの持ち方は少し違ってくる気がします。

もちろん、試合に出る以上は一番上を目指します。でも、表に見えている部分以外で、各々が心の中に思っていることがあり、それに従ってゴルフをしている、と言ったらいいでしょうか。ただ試合があってそれに集中しているというよりも、それぞれのゴルフ人生そのものを表現している感じです。岡本綾子カップは、特にそのことが表現されているような気がしました。

■原田香里(はらだ・かおり)
1966年10月27日生まれ、山口県出身。名門・日大ゴルフ部で腕を磨き1989年のプロテストに合格。92年の「ミズノオープンレディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝。93年には「日本女子プロゴルフ選手権大会」、「JLPGA明治乳業カップ年度最優秀女子プロ決定戦」勝利で公式戦2冠を達成。通算7勝。その後は日本女子プロゴルフ協会の運営に尽力し21年3月まで理事を務めた。


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