パリ五輪まで“残り100日”! 代表候補たちの胸中は? 最有力・畑岡奈紗は「目の前の試合でいい成績を」

2024年4月17日(水)10時20分 ALBA Net

今季メジャー初戦に挑む畑岡奈紗(撮影:南しずか)

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<シェブロン選手権 事前情報◇16日◇ザ・クラブ at カールトン・ウッズ(テキサス州)◇6889ヤード・パー72>

きょう17日(水)は、今夏のパリ五輪開会式が行われる7月26日まで残り100日の節目。そこで女子の今季メジャー初戦会場で、日本代表の候補選手たちに胸中を聞いた。


ゴルフの各国代表は、世界ランキングを基に国際ゴルフ連盟(IGF)が順位づけする五輪ランキング(OR)により決定。男子は6月17日、女子は6月24日がリミットになる。原則、各国上位2名が選出されるが、同じ国の選手が世界ランク15位までに3名以上いる場合には最大4名が出場できる。

日本勢は世界ランク最上位の畑岡奈紗でも18位という位置のため、現時点では2名がパリ五輪圏内といえる。メジャー大会は、得られるポイントも大きいため、代表争いの面でも勝負所のひとつ。ただ2021年の東京五輪も経験した畑岡は、「今回はオリンピックはそんなに意識してない。目の前の試合でいい成績を残せればと思っているので、それができるように頑張りたい」と、メジャー初制覇に意識を集中している。

オープンウィークだった先週は、自宅のあるフロリダ州オーランドで調整。「曲げたくないという意識からスイングが小さくなってしまっていたので、それを大きくできるように」という課題を持って練習に臨んだ。このこじんまりとしたスイングにより飛距離でもロスをしていたことを再確認。そこを修正してテキサスに入ることができた。改修により、全長が大会最長の6824ヤードだった昨年からさらに65ヤード伸びた6889ヤードに設定されたコースでも生きてくるはずだ。

五輪に関わらず、世界ランクで「1位になってみたい」というのも目標のひとつ。現在、世界1位に君臨し出場試合4連勝中と絶好調のネリー・コルダ(米国)は、同じ1998年生まれ。「今はネリーがすごいけど、同学年なので私も負けずにやれれば」。ともに17年デビューの同期ということもあり、その“打倒”もモチベーションになる。

ORで日本勢2番手につける古江彩佳は、改めて五輪出場への強い決意を口にした。「意識にはずっとある。そのためにトップを維持しないとランキングは上がっていかない。ジャンプアップするにはやっぱりメジャーが一番大事」と、ここで一気に代表入りへ近づきたいという思いもある。21年の東京五輪は日本勢3番手に終わり、涙をのんだ。大好きなディズニーランドもあるパリへの思いも胸に、メジャーに向かっていく。

次点には世界ランク25位で、東京五輪にはフィリピン代表として出場した笹生優花が続く。古江の世界ランクが22位とあって、当然ながら逆転も十分に視野に入る位置。ただ、「先のことよりもここが大事。今、目の前の試合にしっかり集中していい結果が出せたらチャンスがある」とクールに振る舞う。照準はあくまでも21年の「全米女子オープン」に続く、2つ目のメジャータイトルだ。

日本勢4番手の山下美夢有は、現在、世界ランク26位で古江との差はわずか4ランクだ。先週の国内ツアー「KKT杯バンテリンレディス」で5位になり、翌週にはメジャー出場という強行日程だが、プロアマが行われながらメンバーではなかった16日(火)には、朝、夕にわけてハーフを回り、18ホールをプレーと元気そう。「上位で戦えてるし、チャンスがあれば出たい」と話す 五輪については、「目の前の1試合に集中して、やるべきことをやるだけ」。その先に道が開けると信じている。

前回の東京五輪で銀メダルを獲得し表彰台に乗った稲見萌寧は、世界ランク86位で日本勢15番手と苦しい立場にいる。本人も「(五輪は)まったく考えてなかったけど、何のためにというより1試合1試合少しでもポイントを稼いでいきたい。まずは予選通過を目指して。自然と(五輪の可能性が出れば)」というのが今のスタンス。それでも、今季から米国ツアーに参戦し、タイムリミットまでには今大会に加え、「全米女子オープン」(5月30日〜)、「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」(6月20日〜)と3つのメジャータイトルも残している。ここでまずは“大逆転”への一歩を踏み出したい。

会場には五輪のオブジェも飾られ、ここから祭典へのムードも高まりを見せることになる。今季初メジャーで、日の丸に大きく近づく選手は現れるのだろうか?(文・間宮輝憲)


<ゴルフ情報ALBA Net>

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