上位争いからのクラッシュ。PACIFIC ぶいすぽっ NAC AMGが経験した天国と地獄

2023年4月18日(火)15時50分 AUTOSPORT web

 4月16日に岡山県の岡山国際サーキットで開催された2023年スーパーGT第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』の決勝。今季はバーチャルYouTuber(VTuber)グループ『ぶいすぽっ!』とのコラボで注目を集めるPACIFIC ぶいすぽっ NAC AMGは、レース中に上位を争っていながらもリタイアに終わった。


 週末を通して不安定な天候のなかで行われた2023スーパーGT第1戦岡山。体制を刷新してからの初戦を迎えたPACIFIC ぶいすぽっ NAC AMGは予選11番手から決勝レースをスタートし、ベテランの阪口良平が「やれることはできた」との言葉どおり、ダンプコンディションとレース展開を味方につけて一時はクラストップに立つ活躍を披露する。


 岡山国際サーキットを「住んでいるんじゃないかというくらい走り込んでいる」という阪口だけに、難コンディションをものともせず39周目にピットイン。前日の予選でルーキーながら雨のQ2を担当し11番手タイムを記録したスーパーGT初の中国人ドライバー、リアン・ジャトンに第2スティントを託す。

2023スーパーGT第1戦岡山 PACIFIC ぶいすぽっ NAC AMG(阪口良平/リアン・ジャトン)


 初のスーパーGTレースがダンプ路面という難しいコンディションになったジャトンも安定した走りをみせ、入賞圏内でレースを進めていく。しかし、51周目のFCY解除時、アトウッドカーブへの進入でバックマーカーを処理するために加速が鈍ったPACIFIC ぶいすぽっ NAC AMGは、速度差によって直後を走行していたJLOC ランボルギーニ GT3の小暮卓史と交錯しクラッシュを喫してしまう。


「チームには本当に申し訳ないと思っている。とても良いクルマを与えてくれたし、僕らにとってもポイントを獲得できるチャンスだったのに、本当に残念だよ」とジャトン。なお、コンクリートウォールに激突したことから大きな衝撃があったが、怪我はないとのことだ。


「スーパーGTは日本のトップドライバーが参戦しているし、海外からも優秀なドライバーが集まってくるから難しいチャンピオンシップだ。今回の結果から調整を行い、次のレースではもっと上位にいけるように努力したいね」


 今回のアクシデントにパートナーの阪口は「スーパーGTは本当に気をつけて走ることが重要です。今回は仕方がないので、また次にチャンスがあるとき『あのときはああだったね』と思えるような良いレースができるように頑張りたいですね」と、次戦以降に前向きなコメントを残した。


 荒れたレースでポイント獲得圏内を争うポテンシャルを披露したPACIFIC ぶいすぽっ NAC AMG。マシンの損傷は「けっこう大きい」とのことだが、その活躍で今季のチームがもつポテンシャルを見せつけたことも事実だ。VTuberユニット『ぶいすぽっ!』が描かれたブルーのメルセデスAMG GT3が再びサーキットに戻ってくることに期待したい。

2023スーパーGT第1戦岡山 積載車で回収されるJLOC ランボルギーニ GT3とPACIFIC ぶいすぽっ NAC AMG

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