阪神に”地力”がついたのはなぜ?矢野氏と下柳氏が明かす”チーム強化”と”ドラフト戦略”「日本人の育成をファンは求めている」

2024年4月19日(金)16時30分 ココカラネクスト

即戦力としてチームの軸になった近本の獲得は、球団側の進言もあったようだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 今季、岡田彰布監督率いる阪神は、セ・リーグ連覇や2年連続日本一という球団史上初の偉業を目指している。現在まで、思うように白星を積み上げられていないものの、ここから昨季みせた躍進の再現に、大きな期待が寄せられている。

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 昨年、実に38年ぶりの日本一を達成することとなった、その要因の1つとして、選手育成の成果が実ったことが挙げられる。今季も多くの若手選手の活躍がみ込まれる中、現在の阪神の中心を担う主力プレーヤーについて、球団OBによる興味深いエピソードが伝えられている。

「日本人の選手を育てることをファンの人は求めている」

 そう語るのは、前阪神監督の矢野燿大氏だ。同じく阪神OBの下柳剛氏のYouTubeチャンネル『柳に風』にゲスト出演し、自身の監督時代の選手獲得、育成について振り返っている。

 矢野氏は、チームを率いていた当時、特に日本人選手育成を重視していたとして、「そこをメインにしないと、チームも安定しない。そういう点では、球団の人と一緒にやることができた」と述べている。

 下柳氏が、「現在の主力はほぼ、かねもっちゃん(金本知憲、2016〜2018年にチームを指揮)と矢野ちゃんが、ドラフトで獲得した選手」と指摘すると、矢野氏は「かねもっちゃんは育てながら勝つことに挑戦していた。俺もそう思っていた」などと監督時代の心境を振り返った。

 また、中心選手である近本光司、前川右京、両プレーヤーについて獲得の経緯にも話題は及んだ。それぞれがプロ入りを果たすこととなった、当時のドラフト会議を矢野氏が回想。4位指名で前川の交渉権を得た2021年のドラフト会議について矢野氏は、「前川が欲しくて、3位か4位か迷った」と話しており、球団スタッフと協議の末、桐敷拓馬を3位で指名することに。矢野氏は4位での前川指名に切り替え、「残ってくれ、残ってくれ、と思っていたら、残った」と振り返っている。

 さらに、2018年入団となった近本には、下柳氏が当時の心境を「(チーム内に)外国人選手で左打ちがいっぱいいた。『(近本は)要らんだろう、大丈夫か?』と思っていた」と述べている。続けて、その後の活躍を目の当たりにしたことで、「やっぱりしっかり見ているね」と表情を緩ませていた。

 それに対し、矢野氏は「それは違って、外野手ですぐ使えるのが近本だと球団の人が説明してくれた。(獲得は)本当に球団の人のおかげ。それと、チカが本当に頑張ってくれた」として、スタッフの後押し、さらに近本の成長に感謝の言葉を並べている。

 矢野氏、下柳氏の語るように、多くの逸材が縦じまのユニフォームを纏い、歴代の指導者に育てられ現在に至っている。そして、岡田監督の下、昨季のVにも貢献した選手たちが今季もふたたび頂点を目指す。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【柳に風(下柳剛公式チャンネル)の当該動画はこちら/https://www.youtube.com/watch?v=LgFjDUm-oZg】

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