R&Aが心変わり? トランプ大統領所有“ターンベリー”での全英開催に意欲!
2025年4月23日(水)15時10分 ALBA Net
R&Aが心変わり? ドナルド・トランプ氏の所有コースで全英開催も(撮影:GettyImages)
22日、今季の「全英オープン」に向けたランチョンミーティングが開催された。昨年11月にR&Aの新会長に就任したマーク・ダーボン氏は、ドナルド・トランプ米大統領が所有する“ターンベリー”での全英開催について「ぜひ戻りたい」と意欲を示した。
ターンベリー・アイルサコースは、スコットランド屈指のリンクスコースのひとつ。1977年に全英オープンが初開催され、ジャック・ニクラスとトム・ワトソン(いずれも米国)が繰り広げた“ザ・デュエル・イン・ザ・サン(白昼の決闘)”は今も語り継がれる名勝負となっている。2014年にトランプ氏が同コースを購入し、名称は“トランプ・ターンベリー”に変更された。
ダーボン氏は今年2月、英テレグラフ紙の取材で「ターンベリーで全英オープンを開催した場合の収益が低い」ことを理由にローテンションに加えないと発言していたが、心境に変化があったとみられる。
同コースが全英オープンから消えた最大の要因は、2016年の米大統領選におけるトランプ氏の差別的発言だとされている。さらに、2021年1月6日に発生した米国議会議事堂襲撃事件の後、PGA・オブ・アメリカは2022年の「全米プロ」開催予定地だったトランプ・ベッドミンスター(米ニュージャージー州)からコースを変更。この決定を受け、当時R&AのCEOマーティン・スランバー氏も「我々はターンベリーで選手権を開催する計画はない」と明言していた。
これに対して、ダーボン会長は「2009年以降、ターンベリーで全英を開催していないのは、トランプ大統領が所有しているからではない」と否定。「ターンベリーでは、道路、鉄道、宿泊施設のインフラの課題がある。同コースに戻るためにどのようなことが必要で、どのような投資が必要なのか、実現の可能性を検討している」と説明した。
2009年にターンベリーで行われた全英オープンの観客数は12万人強であったのに対し、今夏のロイヤル・ポートラッシュでは27万8000人来場が見込まれているという。(文・武川玲子=米国在住)
<ゴルフ情報ALBA Net>