身に染みた仲間の“支え” 大谷翔平が明かした水原容疑者への感情「(親友を)失った以上に支えてもらった人がいる」

2024年4月25日(木)10時30分 ココカラネクスト

ナショナルズ戦を前に取材に応じた大谷。(C)Getty Images

 世間を騒然とさせ、本人にも小さくないショックを与えた騒動だった。それだけに仲間の支えが身に染みた。

 現地時間4月24日、大谷翔平(ドジャース)は、ナショナルズ戦前に取材に対応。1600万ドル(約24億5000万円)以上を自身の口座から不正に送金したとして「銀行詐欺」容疑で米司法当局から訴追された元通訳の水原一平容疑者に言及した。

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 スポーツの枠を越え、社会的な関心事にもなった。

 現地時間4月11日に公表された検察の訴状によれば、「ギャンブル依存症だった」という水原容疑者は、胴元との関係を持ち始めた2021年の12月からの約2年間で1万9000回もの賭博を実施。その間に抱えた総損失額は1億8290万ドル(約279億8370万円)で、勝った額を差し引いても、純損失4070万ドル(約62億2710万円)に上ると明かされた。

 違法賭博で負った借金を自身が開設に携わっていた大谷の給与口座から不正に補った。そして関係者たちにとっても寝耳に水の騒動が公になるまで利用していた水原容疑者は、事件が明るみになった3月20日(現地時間)の韓国シリーズ開幕戦直後には大谷本人に「借金の肩代わりをして送金したことにしてほしい」と持ち掛け、身勝手な口裏合わせを行おうとしていた。

 大谷にとってかけがえのない“友人”だった。初めてMVPに輝いた21年シーズン後に「一番お世話になった」と公言するほど、彼は水原容疑者を信頼していた。それだけに騒動発覚直後に実施された声明発表会見で「正直、『ショック』という言葉が正しいとも思わないですし、それ以上うまく言葉では表せないような感覚」と言葉を紡いだ。

 計り知れないショックを受けた大谷だったが、水原容疑者に近しい存在だったため、疑念を向けられもした。米連邦捜査局などからの取り調べの結果、ほどなくして身の潔白は証明されるのだが、一部の米メディアやファンは、あらぬ“陰謀論”を唱えた。

 そうしたグラウンド外での喧騒が大きくなるなかで、仲間の支えが助けになった。現地時間4月15日には、タイラー・グラスノーが「全員が(大谷に対して)『僕らがついているよ』という感じだった。クラブハウスにいた人間として、彼(大谷)が関わっていないことは明らかだった」と語ったように、チームに騒動について説明と謝罪をしたという大谷をドジャースのメンバー全員が信じていた。

 そんな“同僚”たちのサポートを本人は粋に感じている。24日の取材対応で「親友を失ったという感情はあるか?」との問いに、「まだ調査自体は続いているので全部が終わったわけではない」と答えた大谷は、こう続けている。

「(親友を)失った、それ以上に、チームメート、チームもそうですけど、その件以外にも、支えてもらっている人たちがたくさんいる。そこにありがたいなと感じる場面の方が多いかなと思う」

 もっとも、水原容疑者がドジャースを解雇され、大谷とのコミュニケーションが「捕りやすくなった」という声は尽きない。デーブ・ロバーツ監督も「緩衝材がなくなった」という独特の表現でプラス面を語っていた。

 苦境の中で自身を支えてくれた仲間たち。その周囲との関係性が現在の好結果に繋がっているのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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