巨人首脳陣の「左右病」は改善されるのか 思い出される野村克也監督の言葉「固定観念は悪 先入観は罪」

2023年5月2日(火)6時30分 ココカラネクスト

今後はどんなオーダーを組むのか。原監督の采配に注目が集まる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 なぜ秋広を使わないのかーー。

 スタメンを見た瞬間、巨人ファンの誰もが怒り心頭になりました。

 4月27日、甲子園球場で行われた阪神・巨人戦。発表されたオーダーの中に期待の3年目・秋広優人選手の名はありませんでした。

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 前日26日の同戦では初めての甲子園球場で躍動。初スタメンに抜てきされた22日のヤクルト戦(神宮)から3試合連続ヒットとなり、秋広が呼び込んだ新風に乗ってか、チームも3連勝。さあこれからだ、という時にまさかのスタメン落ち…。これではG党のフラストレーションがたまるのも、無理はありません。

 ネットメディアの野球担当記者は言います。

「阪神の先発は巨人が大の苦手とするサウスポーの伊藤将司。これに何とか対抗しようと左打者の秋広を下げ、ウォーカーを起用したのですが、結果は2安打で完封され、0−15の大敗でした。秋広は今後の巨人を引っ張る存在。『左投手だから使わない』という育成法が最適解なのかについては、議論があるところでしょうね」

 根底には巨人首脳陣が「左右病」に罹っていることが原因とも言われます。「左右病」とはネットスラングの一種で、左打者は左投手が苦手、と長年されてきたことから、左投手には右打者、右投手には左打者に固執して起用することを揶揄する言葉とされています。

 前述の記者が続けます。

「今はスポーツナビのサイトなどで誰でも簡単に左右投手別の打率が調べられる便利な世の中になりました。その結果、意外と左打者は左投手を苦にしていないし、右打者は右投手を苦にしていないことが白日の下に晒されてしまった。つまり『左投手には右打者』というのは、『お前を打つためにウチのチームは最大の知恵を絞っているんだぞ』というアピールに過ぎず、あくまで心証の問題です。秋広だってそんな理由で左投手と対戦させてもらえなかったら、ますます打てなくなってしまいますよ」

 具体的に言うなら、右打者の外角に沈むチェンジアップが得意な左投手に対しては、逆に左打者を並べて投げにくくするのも十分アリ。楽天時代の野村克也監督はそのような方法で『天敵』を攻略した実績を持っています。

 そんなノムさんは生前、こんな言葉を残していました。

「固定観念は悪 先入観は罪」

「左右病」という名の「先入観」「固定観念」によって今後も、イキのいい若手が活躍の場を奪われるとすれば、寂しいと言わざるを得ません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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