インプルーブされた予選Q2での3台のブリヂストン・ニッサンZ。決勝は新直線番長のシビックとの対決構図に/第2戦GT500予選

2024年5月3日(金)22時30分 AUTOSPORT web

 スーパーGT第2戦富士、約1.5kmのホームストレートが特徴的なコースでホンダの新車、シビック・タイプR-GTが直線速度の速さを見せ、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTがポールポジションを獲得したが、総合2番手、3番手を獲得したのはニッサンZのニスモの2台だった。もともと富士との相性が良かったニッサン陣営、開幕戦のニスモは今年から装着するブリヂストンタイヤと合算式の新予選方式の組み合わせて遅れを取る形になったが、この富士ではしっかりとインプルーブしてきたことが伺えた。


「前回、予選Q1からQ2にかけていろいろなアジャストメントがうまく行かなかったので、今回、ドライバーの順番を変えてみて、Q1のロニー(クインタレッリ)さん、そしてチームのフィードバックを得て、Q2に向けていろいろなアジャストメントがうまく行ったことが大きいですね。タイヤも素晴らしくて、しっかりグリップをキープしてくれて、路面のコンディションが上がった分、タイムも上がったと思いますし、自分も1周、いい集中力で走れたと思っています。いいポジションにつけたので、まずはホッとしています」と話すのは、予選Q2でトップタイムをマークした23号車MOTUL AUTECH Zの千代勝正。


 前回の開幕戦、23号車MOTULは千代が予選Q1を担当し、ニュータイヤでアタックしてトップタイムをマークしていたが、予選Q2を担当したクインタレッリが失速。Q2でまさかの12番手で総合6番手となっていた。


 今回、23号車MOTULは予選の担当を変更。Q1のニュータイヤをクインタレッリが担当して8番手となり、千代がQ2でユーズドでのアタックを担当してトップタイムをマークした。


  開幕戦ではQ2のユーズドでのアタックに対して、クルマのセットアップ、そしてウォームアップの仕方、内圧の設定など、今年から装着するブリヂストンタイヤの特性やノウハウがまだまだ足りいなかった23号車MOTULだったが、この第2戦ではきっちりと修正をかけてきたことが証明されたのだ。


「セットアップ、内圧などすべてに関して、ロニーさんのインフォメーションのおかげでQ1よりも完成度を上げられたと思っています。今年のノウハウという部分では開幕戦から大きく進歩したと思います。ふたり合わせて経験を踏んで、毎戦、精度を上げて行きたいですね」と千代。


 その23号車MOTULと同じく、もう1台のニスモ、3号車Niterra MOTUL Zにとっても、好結果の予選となった。予選Q2で2番手、総合2番手を獲得した3号車Niterra の三宅淳詞も、Q1を担当したチームメイトの高星明誠に感謝する。


「僕、3月のGTAテストが雨だったのでまったくドライの富士を走れていなくて、今回、ちょっと不安がありましたけど、予選を振り返ると、本当に高星選手がタイヤのことを考えてアタックしてくれましたし、Q1の情報をしっかり僕に与えてくれたおかげで落ち着いてアタックできたのかなと思います。高星さんのサポートがあったおかげですね」と、三宅。


 GT500のルーキーながら開幕戦でも予選Q2で5番手、今回の2番手と、三宅は難しいユーズドの予選アタックで高い適応能力を見せている。


「(ユーズドでのアタックは)難しいですけど、高星さんがしっかりアドバイスをくれるので、油断しているわけではないですけど、僕としては意外と気楽というかQ2担当はやりやすいなという印象があります。もちろん、ニュータイヤでアタックできるのならしてみたいですけどね(笑)」


 GT500のニッサンZ、そして初めてのブリヂストンタイヤへも、すでに手応えを感じているようだ。


「もちろんドライビングとしてこれで終わりということはないですし、まだまだ改善するポイントはありますけど、テストでいっぱい走らせてもらえているので、慣れてきているなとは思います」と、ルーキーらしい謙虚さを見せつつ、ニッサン陣営内でもその落ち着きぶりから、評価が高まっているようだ。

予選Q2で2番手タイムをマークし、総合2番手となったNiterra MOTUL Zの三宅淳詞。ポールの太田格之進とグータッチ。


 タイヤメーカーをブリヂストンに変え、2戦目で確実に調子を上げつつあるニスモの2台のパフォーマンスは、これまで単独でブリヂストンを装着してきた12号車MARELLI IMPUL Zにも好影響を与えているようだ。今回の予選Q2で4番手、総合5番手となった12号車MARELLIの平峰一貴が話す。


「今年はブリヂストンに合ったクルマの開発を進めてきてくれています。去年はかなり苦しい状態だったのですけど、今年は戦える位置には来ているかなと思います」と平峰。
 
 今回の予選のパフォーマンスにも「アタック自体はできることは精一杯やったのですけど、もうちょっと(セットアップの面で)コンマ1〜2、欲しいなあというところで、少し取りこぼしているところもあったかもしれないですが、タイヤもクルマも決勝には合っていると思うので、Q2としてはボチボチ、良かったんじゃないかなと思います」と、決勝に向けての抱負を語る。


 ブリヂストンとのマッチングが確実に高まっているニッサンZの3台。今回の富士の予選ではトップ5をシビック2台、Zが3台と分け合ったことからも、決勝は直線番長となりつつあるCIVIC TYPE R-GTと、ブリヂストン勢のニッサンZが勝敗を分け合う戦いとなりそうだ。

予選Q2でトップタイムをマークしたMOTUL AUTECH Zの千代勝正。予選総合3番手から得意の富士で今季初優勝を狙う。


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