【ヤクルト】強力打線の「8番」を担う男「重要なポジションを任されている」チームの4連勝支えた“攻守の要”

2024年5月4日(土)6時20分 ココカラネクスト

強力打線の8番を担う中村悠平がチームの4連勝を支えた(C)産経新聞社

 ヤクルトが5月3日の中日戦(神宮)で延長11回の末、塩見泰隆のサヨナラ3号2ランで今季初の4連勝を飾り、3位タイに浮上。13勝14敗1分けで、借金返済まであと「1」とした。

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 チーム打率.255、21本塁打、115得点はすべてリーグトップの数字で、4番の村上宗隆と、その脇を固める3番のホセ・オスナ、5番のドミンゴ・サンタナが打線の中軸を担っているが、攻守で4連勝を支えたのが「8番」を打つ中村悠平だ。

 中村は4月29日の巨人戦(東京ドーム)の初回、3-0とリードしたあと、なお二死一・二塁の場面で、フォスター・グリフィンの2球目の変化球を弾き返す右前への適時打で4-0とすると、7回にも右翼への安打を放って、マルチ安打を記録。守りでも先発のミゲル・ヤフーレを好リードし、来日初完封勝利に導いた。

 中村は5月1日の同戦でも先発の2年目・吉村貢司郎を7回無失点の好投に導いている。先発、リリーフと苦しい状況のヤクルトだが、中村の経験豊富なリードがチームを支えている。

 4連勝を決めた同3日の試合は、先発の小川泰弘が6回まで走者を出しながらも無失点に抑えていた。しかし、7回に3連打を浴びてしまい、無死満塁となったところで降板。その後は、2番手のホセ・エスパーダが村松開人に適時打を浴びて1点を返されると、木下拓哉の併殺打の間にもう1点追加されて3‐2。8回はリリーフの木澤尚文が中田翔に左翼席へ3号ソロを浴びて同点とされてしまい、小川の勝ち投手の権利が消えてしまった。

 試合は同点のまま延長11回に突入し、5番手の大西広樹が二死一・二塁と勝ち越しのピンチを背負ったものの、田中幹也を中飛に打ち取ってサヨナラのイニングにつなげた。その直後、中村が中日の勝野昌慶からフルカウントと粘り、8球目を捉えて中堅へ抜ける安打を放って出塁した。

 無死一塁の場面をつくるとベンチは盛り上がりを見せ、サヨナラのムードが湧き上がった。代打の塩見泰隆が中堅バックスクリーンへ劇的なサヨナラ2ランを放ち、5-3で勝利を収めた。

 中村は「とにかく自分が出塁するということを心がけた。毎打席集中していますけど、(11回表の)ピンチを抑えたあとだったし、より集中して打席に立ちました」と、振り返った。

 4連勝中は4試合連続安打をマーク。「上位(打線)も非常に調子いいですし、自分が出れば上位に回ってくる。得点能力というのが上がってくると思う」とし、さらに「上位から回ってきたチャンスというのも僕のところにくる。キャッチャーもそうですけど、重要なポジションを任されていると思う」と、攻守で重要な役割を担っている覚悟を口にした。

 背番号「27」は、小川の投球についても「あまり本調子ではないと思った。でもその中でもまとめるんですから、やっぱりさすがだなと思ったし、うまく緩急つけながら抑えられたかなと思う」と、捕手としての一面をのぞかせ、力投の右腕を称えた。

 捕手という重責を抱えながら、打者としてもその勝機を逃さない打撃で得点圏打率はリーグ2位の.444をマークしている。決して派手さはないが、中村が“攻守の要”であることは間違いない。

[文:別府勉]

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