漆黒の13本を持つ“究極の地クラブ女子”をツアー会場で発見! 突っ張り棒も装備…一体なんのため?

2024年5月10日(金)7時15分 ALBA Net

バッグにある14本すべてを地クラブで揃えている中山三奈(撮影:米山聡明)

写真を拡大

<RKB×三井松島レディス 事前情報◇9日◇福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)◇6305ヤード・パー72>

国内女子ツアーはメジャー明けの一戦が福岡県で開催される。晴天に恵まれ、多くの選手が練習に励むなか、主催者推薦で2シーズンぶりのレギュラーツアーを戦う中山三奈が、”真っ黒”なクラブで快音を響かせていた。


中山はジュニア時代に坂田塾で腕を磨き、2006年「関西女子アマ」などのアマチュアタイトルを獲得。兵庫県・滝川第二高を卒業後の09年にプロテスト合格を果たすと、10年のステップ・アップ・ツアー「デオデオカップ」でプロ初優勝を挙げた。さらに11年に同ツアー「ルートインカップ阿蘇グランヴィリオ」で2勝目。12年には「全米女子オープン」に出場し、初の海外メジャーも経験した。

ツアー会場では見かけない個性派クラブが気になりバッグをのぞいてみると、パター以外の13本は兵庫県の姫路市に拠点を置くパーツメーカー「バルド」製のものを使用している。「もともとバルドのドライバーが好きで使わせていただいて、それから全部使ってみたいと思いました」。今ではクラブ提供を受け、ドライバーからウェッジまで同社のもので染められている。

もともと手首のケガを抱え「ドライバーがどっちにも曲がる」と悩んでいたが、このドライバーに出会ってからは復調傾向があらわれたとも。「構えた時にフェースアングルが真っすぐなのがいい」。ヘッドの安心感から自信をもって振れるようになった。

もともと「小さくて、ディープ目なヘッドが好き」と、いわゆる”げんこつ型”が好みの中山と、同社のクラブがマッチした。小ぶりなヘッドは難しいと固定概念を持ってしまうが、「意外と難しくないんです。すんなり入ってくる感じ」。現在は、『CORSA PERFORMANCE BC 458 DRIVER』を使用しているが、ワイルドな見た目でもやさしい性格だそうだ。

なかでも「5番ウッドはすごく飛んでくれる」と手放せない一本になっている。その飛距離性能の高さゆえ3番ウッドは入れていない。そしてアイアンも「ブラックが結構好きで、スリムに見えるのと打感が良い。球の当たり具合、離れ具合も良い」と造形美、機能美ともにお気に入り。クラブ全体を見てみると“真っ黒”だが、「シャープなヘッドの方がいい。ぼってりしているのは苦手」と黒がフォルムを引き締めてくれていて、より小ぶりに見えるものうれしい。

さらにパターは、岐阜県瑞浪市の老舗金属加工メーカー「日本ジオニック」が開発する削り出しの『ゼニス』を使用。「パッティングで悩んでた時、打ち方やクセがあるので作ってもらった方が良いかなと思い、調べたところゼニスさんにいきついた」。こちらも“中山オリジナル”の地パターで、納得の仕上がりとなった。

このほかクラブ以外にも気になるものが。バッグのなかには“ただの”突っ張り棒が入っている。「ホームセンターで買ってきたものを入れてます(笑)」。何かの練習器具かと思ったが、これはストレッチのために入れているとのことだった。地クラブで揃えた14本に突っ張り棒。魅力満載の相棒たちとともに、それ以上にインパクトのあるプレーをひさしぶりのレギュラーツアーで見せたい。(文・齊藤啓介)


<ゴルフ情報ALBA Net>

ALBA Net

「ツアー」をもっと詳しく

「ツアー」のニュース

「ツアー」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ