【ACL】横浜 植中弾から逆転王手!途中出場の渡辺皓が“V率100%”本拠勝利導く決勝弾

2024年5月12日(日)5時0分 スポーツニッポン

 ◇ACL決勝第1戦 横浜2—1アルアイン(2024年5月11日 日産ス)

 初優勝を目指す横浜F・マリノスがホームでアルアイン(UAE)を2—1と逆転で下し、先勝した。0—1の後半27分にパリ五輪世代のMF植中朝日(22)がヘディングで同点弾。流れを呼び込み、同41分に途中出場のMF渡辺皓太(25)が値千金の決勝ゴールを決めた。5万を超える大観衆の後押しを受け、ハリー・キューウェル監督(45)の指揮の下、チーム一丸でアタッキングフットボールを展開。第2戦は25日(日本時間26日未明)にアルアインで行われる。

 横浜サポーターの歓喜を呼んだ。0—1で迎えた後半27分。植中はマテウスの右クロスに反応すると、頭でねじ込んだ。「後悔したくなかった。自分が打てるところは、どんどん打っていこうと決めていた」。起死回生の同点ゴール。5万3000人超が詰めかけた会場でトリコロールに染めたスタンドをあおってチームを勢いづけ、逆転劇を呼び込んだ。

 悔しさをぶつけた。U—23日本代表の3月の活動には招集されたが、先月のパリ五輪アジア最終予選は落選。「取り返すような活躍をしたい」と強い思いを胸に刻んでいた。ACLでは2戦3発と海外勢相手に力を発揮し、パリ五輪代表入りへアピールとなった。

 キューウェルイズムが浸透した。現役時代の輝かしいキャリアもあり、絶大なるカリスマ性を誇る新指揮官。強い指導力でチームをけん引する一方で、就任初日から選手に言い続けたのが、意外にも「楽しむこと」だった。植中は「芯がある監督でやりやすい」と実感を口にし、欧州で長くプレーした宮市も「重圧でミスできない精神状態になりがちな中、選手は肩の荷が下りる」と効果を口にする。

 蔚山(韓国)との準決勝第2戦では、前半40分に退場者を出しながら、10人で耐え、延長戦、さらにはPK戦で勝利。2人目のキッカーを務めた水沼は「センターサークルで並んで肩組んでいるとき、向こうの方がこわばっている感じがした」と言う。指揮官の“魔法の言葉”が、大一番でもプラス作用をもたらしていた。

 過去のACL決勝(ホーム&アウェー方式)では、初戦にホームで勝利した7チームが全て優勝している。「タイトルを獲ることだけを考える」と植中。8強、4強と次々にクラブ史を塗り替え、たくましさを増した選手が、悲願のアジア初制覇へ全てを懸けて臨む。

 ≪“気持ち”で決勝弾≫殊勲の決勝弾を決めたのは、後半15分から入ったMF渡辺皓だった。後半41分、宮市のシュートに右足で角度を変えてネットを揺らした。VAR判定の末にゴールが認められると、メインスタンドに向かって跳びはねながら力強いガッツポーズ。「正直、なんで自分があそこにいたのか覚えてない。“結果を出すしかない”という思いが、ゴールにつながったと思う」と喜びを語った。

 ▽横浜のACL優勝の行方 25日のアウェー第2戦で○か△なら無条件で優勝が決まる。●の場合は、1点差●なら2戦合計スコアで並び、延長戦(前後半15分)。それでも決着がつかなければPK戦を行う。2点差以上の●ならアルアインが逆転で優勝となる。

スポーツニッポン

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