松山英樹がリベンジの舞台へ「勝てる人になりたい」8年前涙したクウェイルホローでメジャー2勝目狙う

2025年5月13日(火)19時30分 スポーツニッポン

 【福永稔彦のアンプレアブル】松山がリベンジの舞台に立つ。米男子ゴルフのメジャー第2戦全米プロ選手権が15日に開幕し、松山英樹(33=LEXUS)が21年マスターズ以来のメジャー2勝目を目指す。

 会場となる米ノースカロライナ州シャーロットのクウェイルホロー・クラブには因縁がある。17年の全米プロ選手権は同コースで8月に開催された。2カ月前の全米オープンで当時メジャー自己最高の2位となり、前戦のブリヂストン招待では最終日に61の驚異的スコアを叩き出して圧勝。米ツアー公式サイトの優勝予想でも1位に推され“本命”として開幕を迎えた。

 最終日は首位と1打差の2位でスタート。ボギーが先行したが、6番、7番の連続バーディーでトップに立った。そして10番でもバーディーを奪い波に乗ったかに見えた。

 しかし続く11番でフェアウエーから放った第2打がグリーンを外れてアプローチをミス。そこから3連続ボギーで同組のジャスティン・トーマス(米国)に逆転を許した。14番からの連続バーディーで意地を見せたものの、伝統あるワナメーカートロフィー(優勝トロフィー)を抱くことはかなわなかった。

 ホールアウト後のインタビューでは「悔しいです」とつぶやくと、タオルで顔を覆ってしゃがみ込んで泣きじゃくった。トップでサンデーバックナインを迎えながらミスで勢いを失い、手中にあったタイトルを逃しただけに悔しさが大きかったのだろう。人目もはばからず号泣する姿を見るのは初めてだった。

 今季は開幕戦ザ・セントリーをツアー新記録の通算35アンダーで制覇。4月のメジャー初戦マスターズはパットの不調に苦しみながらも最終日に66を出して21位に入った。17位で終えた前週のトゥルーイスト選手権も3日目に63の好スコアをマークした。グリーンを狙うショット、アプローチの数値はツアー上位をキープしている。噛み合えばビッグスコアを出せる状態にあると言える。

 前戦を終えてフィラデルフィアからシャーロットに移動した松山は12日に土砂降りの中、コースで練習を行った。米メディア「ゴルフチャンネル」は公式SNSに、水たまりと化した練習グリーンでパットを続ける松山の動画に「雨が降っても松山英樹の努力は止まらない」とコメントを添えてポストした。

 8年前、悔し涙を拭った後、吐いた言葉はずしりと胸に響いた。「勝てる人になりたい」。あの日から積み上げてきた努力はきっと嘘をつかない。(スポーツ部専門委員)

スポーツニッポン

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