独走態勢に入ったトヨタのロバンペラ。「きっと楽に戦えている」とラトバラ代表/WRCポルトガル

2023年5月14日(日)14時5分 AUTOSPORT web

 5月13日(土)、WRC世界ラリー選手権第5戦『ラリー・ポルトガル』のデイ2が、ポルトガル北部のマトジニョスを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR WRT)のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が快走を披露し総合首位の座を守った。また、デイ1でメカニカルトラブルによりデイリタイアとなった勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、この競技2日目に再出走を果たし総合36位につけている。


 なお、デイ1でコースオフを喫したエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組は、改めてクルーの無事が確認された一方で、GRヤリス・ラリー1が負ったダメージが大きかったためデイ2での再出走を断念しリタイアとなった。


 今季第5戦ポルトガルのデイ2は、マトジニョスのサービスパークを中心に7本のスペシャルステージ(SS)、合計148.68kmを走行する今大会最長の一日となった。


 デイ1で首位に立ち、総合2番手につけるダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)に対し10.8秒のリードを築いたロバンペラは、デイ2でさらにスピードアップ。前日の不利な出走順から開放されたこともありSS9からSS12にかけて4ステージ連続でベストタイムを記録し、ソルドとの差を55.2秒まで拡げる。さらにロバンペラはSS14でもベストタイムを刻み、最終的にはその差を57.5秒に拡げてデイ2を締めくくった。


 デイリタイアから再出走を果たした勝田は、ロバンペラと対照的に出走順が1番手となり誰よりも不利な路面コンディションでの走行となったが、“ワークス登録ドライバー”として経験を積み重ね、一日の最後に行われたスーパーSS“ロウサダ・サーキット(SS15)”では堂々の2番手タイムを記録してみせた。

勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル


 競技初日にマシンが大きく損傷するクラッシュを喫したエバンスは、コドライバーのマーティンとともに病院で検査を受けたが、両名とも身体に問題は認められなかった。しかし、クルマはダメージが大きく修理が難しい状況だったため、彼らはデイ2での再出走を断念することとなった。


「今日、カッレは驚くべきスピードを発揮したが、ノーミスですべてをコントロールしていた」と語るのは、TGR WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表。


「昨年はこのようなパフォーマンスを頻繁に見ることができたが、今シーズンは彼が望むような状況が整うまでに少し時間がかかってしまっただけだと思う」


「今、カッレ(・ロバンペラ)はクルマにとても満足しているし、このような良いフィーリングを感じることができていれば、非常にハードに攻めることもできる。今日の午後はそれほどプッシュする必要がなかったにもかかわらず、ステージ優勝をしているので、きっと楽に戦えているのだと思う」


「ラリーはまだ1日残っているが、このまますべてがうまくいき、良いフィーリングが最後まで保たれることを願っている」


 競技最終日となる14日(日)は、サービスパークが置かれているマトジニョスの北東エリアで4本のSSが行われる。最終パワーステージの舞台にもなる“ファフェ(SS17/19)”はビッグジャンプで知られる、ラリー・ポルトガルの名物ステージだ。4本のステージ合計距離は55.42km。リエゾン(移動区間)を含む一日の総走行距離は335.08kmとなっている。

カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル
勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル

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