救援失敗、痛恨のダブルエラーで黒星の日本ハム 失点の要因となった「イニング跨ぎ」の難しさを球団OBが分析

2023年5月17日(水)16時0分 ココカラネクスト

接戦を落とした日本ハム。イニング跨ぎでの投手起用がハマらなかった(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 9投手の継投も実らず、延長戦の末、痛い敗北を喫した。

 日本ハムは5月16日、本拠地エスコンフィールドで西武と対戦し、延長12回を戦い、2−4で敗れた。5回までゼロ行進となったこのゲーム、8回を終えた時点でも日本ハムが2−1とわずか1点のリードと、接戦の展開が繰り広げられた。結果は9回に追いついた西武が、延長12回にも2点を奪い逆転で勝利を収めている。

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 日本ハムは前カードのロッテ戦から本拠地で連敗となった。この西武戦では池田隆英、田中正義といった救援陣が打たれリードを守ることが出来ず、また逆転を許した12回には杉浦稔大がバント処理からの悪送球、さらにセンター江越大賀の捕球ミスが重なるという形で決勝点を献上してしまう。西武打線に安打を許しながらも終盤までリードしていただけに、勝負どころでミスによって失点するという、悔やまれる一敗となってしまった。

 9人の投手をマウンドに送っての手痛い敗戦となったこのゲームには球団OBも苦言を呈している。勝負を分けたエラー以外でも、この日の継投について疑問を抱いているようだ。

 現役時代、日本ハムで背番号18を背負うなど主力投手として活躍し、現在は解説者として活動する岩本勉氏が試合後、YouTubeチャンネル『岩本勉チャンネル』を更新、この西武戦を振り返っている。その中で、岩本氏はこの日の、6回に池田隆英、12回には杉浦稔大といずれも前の回から登板していた投手が失点したことで、「イニング跨ぎ」の投球をこの試合のポイントとして挙げた。

 岩本氏は「リリーフで登板し、ピンチを押さえベンチに戻った後、もう一度、自分で気持ちを盛り上げるのは非常に難しい」と自身の経験も語っており、6回に本塁打を打たれた池田の投球については「ホームゲームの6回はグラウンド整備などが入ることで球場の空気が一新される」ことなどを理由に挙げ、5回からの続投が簡単ではないと指摘した。

 さらに延長11回から救援となった杉浦にも「11回を押さえてベンチに戻った後、『次(の回)も行くよ』と言われていたのか、これはポイントだと思った」と起用法に言及。加えて「(続投を事前に)言われていたのかどうなのか、そう考えてしまうくらい12回の姿はおかしかった」と見解を述べている。

 その後、杉浦が相手の送りバントをセカンドへ悪送球、バックアップに入ったはずの江越が後逸と失策が重なったことについては「ダブルエラーが決勝点となった」と表情を曇らせていた岩本氏。「エラーは改善できる。次に同じことが起きないようにトライし直していただきたい」として、古巣の選手たちに対し次の戦いへ向け発破も投げかけている。

 この日の敗戦で再び最下位となった日本ハム。初戦を落とす形となったものの、本拠地で戦う西武との残りのカードではファンの前でもう一度、チーム全体が奮い立つ必要があるだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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