【高校野球】“大阪2強対決”制し大阪桐蔭3年ぶりV プロ注目・中野大虎が昨秋決勝の雪辱「全然、あきません」も140球完投劇
2025年5月19日(月)5時30分 スポーツ報知
完投勝利を挙げた大阪桐蔭・中野大虎(左から2人目)は捕手・増田とハイタッチを交わす(カメラ・谷口 健二)
◆春季大阪府大会 ▽決勝 大阪桐蔭6—2履正社(18日・GOSANDO南港)
大阪は決勝が行われ、大阪桐蔭が昨秋王者の履正社に快勝し、3年ぶり14度目の優勝を飾った。プロ注目の最速149キロ右腕・中野大虎(だいと)主将(3年)が9安打2失点で完投。春季近畿大会(24日開幕、奈良・さとやくスタジアム)出場を決めた。京都は準決勝が行われ、東山と京都共栄学園が決勝に進出した。
“大阪2強対決”を制し、大阪桐蔭が王者に返り咲いた。中野が140球を投げ抜き、9安打2失点で完投。「秋に負けた悔しさを決勝でやり返すというところだけだった」と、先発として5回4失点で敗戦投手となった昨秋決勝のリベンジを果たした。
開口一番、「全然、あきません」と苦笑いした。3回まで先頭打者を出塁させ、3回は長打を浴びて先取点を献上。立ち上がりの慎重さが裏目に出た。ただ、なおも2死満塁を二ゴロで切り抜け、最少失点でしのいだ。「あそこで崩れないのが中野」と西谷浩一監督(55)。託されたマウンドを守り切った。
昨秋は大阪2位、近畿大会1回戦で敗れ、6年ぶりにセンバツを逃した。「個人で戦っている部分が多かった」と中野。メンバー入りへ、個人の結果を重視する姿勢が見られた練習試合から「勝ちきる」ことを目標に置き、「つなぐ意識」を浸透させてきた。この日、打線は4回に3連打で逆転。5回も3連打で加点した。
「8、9回はちょっと泣きそうだった。大阪で1番を取ることに対しての感情があふれた」と、かみしめた中野。背番号1で主将。大きな覚悟を持ち、連覇を目指す夏に向け、今後もチームをけん引していく。(瀬川 楓花)