巨人正捕手争いの「現在地」 見えてきた首脳陣の「本音」とは

2023年6月2日(金)12時3分 ココカラネクスト

強肩とリードが評価されている小林(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人は1日のロッテ戦(ZOZOマリン)に3−2と勝利。先発した山崎伊織は毎回走者を出しながらも7回1失点で4勝目。要所で点を与えなかったのはバッテリーの勝利ともいえる。

 7回一死一塁で中村奨吾を迎えるとアウトローの変化球で空振り三振に打ち取り、スタートを切っていた一塁走者も大城卓三の強肩で刺し、タッチアウト。三振ゲッツーを完成させ、反撃の芽を摘む。

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 これでチームは再び勝率5割に復帰、開幕からマスクをかぶる、大城の献身が評価されている。打撃でも一時はクリーンアップを務めるほど、「強打の捕手」として存在感を高めている。

 近年注目を集めてきたチームの正捕手争いに関して、首脳陣はどう受け止めているのか。現在チームでヘッド兼バッテリーコーチを務める阿部慎之助氏が現役時代、共にバッテリーを組んだ上原浩治氏のユーチューブチャンネル「雑談魂」に出演。チームをけん引する大城について言及した。

 5月30日までに更新された動画内では上原氏から大城にどんなことを伝えているのか聞かれた阿部コーチは、「とにかく配球って難しいので」としながら、「とにかく打て!」と伝えていると応えた。

 自身も現役時代、散々悩まされたリードの問題に関しては正解はなかなか見つからないため、試行錯誤しながら取り組むしかないとあって、まず目に見える結果として打撃を強化してほしいと伝えたというのだ。

 さらにアドバイスとしては、投手が打たれている展開では打席で気持ちが散漫になりがちとして、「そこを少しでも減らしてあげて」と切り替えの大事さを説いているとした。

 阿部コーチといえば、かつては常勝軍団の巨人で4番も務めるなど、生粋の「打てる捕手」の代表格として知られる。自分も助け、チームのためにもなる打撃面の貢献を求めるとなれば、いよいよ立場が苦しくなるのは、ベテランの小林誠司にもある。

 リードと強肩には定評があり、17年のWBCでは打率4割超えをマーク。「世界のKOBAYASHI」と名を知らしめた小林は今季ここまで12試合に出場し、打率は・000となっている。自身も自覚しているウイークポイントを改善できない限り、出場の機会が狭まることも分かっているだろう。

 チーム内では愛されキャラで知られ、様々な選手のフォロー役を務める小林もまもなく34歳となる。プロ10年目の節目であり、4年契約の最終年、「死に物狂いでやらないといけない」とシーズン前には意欲を示していたが、年々出場機会が減少していく現実をどう受け止めていくのか。

 大城が主戦捕手として足場を着々と固める中、ベテラン捕手の「今後」にも引き続き、注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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