8月のGTワールドチャレンジ・アジア岡山ラウンドでGT4の単独レース『GT4ジャパン』開催へ

2023年6月8日(木)17時4分 AUTOSPORT web

 6月8日、ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSを運営するSROモータースポーツ・グループは、8月18〜19日に岡山県の岡山国際サーキットで開催される第5ラウンドで、GT4カテゴリーを分割し、『GT4ジャパン』として開催すると発表した。


 GTワールドチャレンジ・アジアはこれまでGT3とGT4の混走で争われてきた。2023年も日本で4ラウンドが争われる『ジャパンカップ』が6月16〜18日に富士でスタートすることになるが、そのジャパンカップ最終ラウンドとなる岡山では、GT4が独立したレースとして開催されることになった。アジアでのGT4の単独レースは初めてとなる。


 SROによれば、この試みはGTワールドチャレンジ・アジアから日本を拠点としたGT4の新しいシリーズとして移行する可能性を秘めたものだという。詳細はまだ協議中だが、SROは2024年に向け、GT4が日本で大きな存在感を示すことを期待しているという。


「2017年にSROが最初のシーズンをここで開催して以来、アジアの顧客ベースは明らかにGT3クラスに移行している。しかしGT4は、複数クラスの耐久レースの環境で頻繁にマシンが競技する日本では依然として人気がある」と語るのは、シリーズのゼネラルマネージャーを務めるベンジャミン・フラナソビッキ。


「ジャパンカップから学んだこと、既存のカスタマーおよび潜在的な新規カスタマーの意見を聞いた結果、GT4の国内展開に対する意欲があると確信している。例えば、最近ではスーパー耐久の富士24時間レースに10台のマシンが参戦している」


 とは言え、SROとしてはスーパー耐久のST-Zクラスに参戦するチームの移行を期待しているのではなく、むしろ相乗効果を生むことになるという。フラナソビッキは「スーパー耐久と競合しているわけではなく、実際にはまったく逆だ」と強調した。


「新しいスプリントのプラットフォームは、既存の耐久フォーマットを補完し、GT4チームに投資を最大化するための新たな手段を提供し、ドライバーにより頻繁にレースをする機会を与える。ヨーロッパとアメリカは両方とも複数のGT4シリーズのおかげで非常に健全なGT4環境を持っているが、それが日本にも当てはまらない理由があるとは思っていない」


 現行では、日本国内のGT4所有チームはスーパー耐久ST-Z、そしてGTワールドチャレンジ・アジアのGT4クラスに参加することが可能だが、エントリー枠の問題などもある。GT4単独のシリーズ開催により、そのハードルが下がることも予想されるほか、スーパー耐久で7戦、GTワールドチャレンジ・アジアで4戦を活用することができれば、車体の有効活用にも繋がる。


「岡山のGT4ジャパンレースはこれを達成するための第一歩だ。もちろん、できるだけ多くのマシンを誘致したいと考えているが、同様に台数を過度に心配することもない。むしろ、2024年に向けた基礎を築くことにもっと興味がある」


 GT4ジャパンではGTワールドチャレンジ・アジアと同様に60分レースを2回行い、エントリーは組み合わせがアマ-アマまたはシルバー-アマの基準に一致する2名のドライバーが出場しなければならない。ジャパンカップのポイントは富士、鈴鹿、もてぎでのポイントと同様に付与される。


 GT4車両はメルセデスAMG GT4やBMW M4 GT4、アウディR8 LMS GT4、マクラーレン570S/アルトゥーラGT4、アルピーヌA110 GT4、アストンマーティン・バンテージGT4、ポルシェ718ケイマンGT4 RS CS、シボレー・カマロGT4.Rなど外国車でも豊富なバリエーションを誇るほか、日本車でも売り上げが好調なトヨタGRスープラGT4に加え、ニッサンZ GT4も登場するなど、マーケットは活況を呈している。GT4ジャパンが成立するのか、注目度はかなり高いと言えるだろう。

2023スーパー耐久第1戦鈴鹿 ST-Zの隊列で争うraffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4(大塚隆一郎/富田竜一郎/名取鉄平/篠原拓朗)
2023スーパー耐久第1戦鈴鹿 BRP★SUNRISE-Blvd718GT4RS/ナニワ電装TEAM IMPUL Z/SUN’S TECHNO AudiR8LMS GT4

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