序盤はTSR、YART、ヨシムラの三つ巴に。複数のトラブルでSC導入も/2023EWC第2戦スパ24時間 8時間経過後

2023年6月18日(日)6時34分 AUTOSPORT web

 6月17〜18日、ベルギーのスパ・フランコルシャンで開催されているFIM世界耐久選手権(EWC)の2023シーズン第2戦スパ24時間耐久ロードレースが現地時間17日の14時(日本時間21時)にスタートしてから8時間が経過した。トップは#1 F.C.C. TSR Honda France(ジョシュ・フック/マイク・ディ・メリオ/アラン・テシェ組)だ。


 フランスのル・マンで幕を開け、2戦連続の24時間レース。恒例のル・マン式スタートでレースが始まり、3番手スタートのグレッグ・ブラック(ヨシムラSERT Motul)が抜群のスタートで、ホールショットを奪う。

2023EWC第2戦スパ24時間 決勝 序盤のトップ争い


 2番手にジョシュ・フック(F.C.C. TSR Honda France)、3番手にはマーカス・ライターベルガー(BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM)が続いた。このスパで2年連続ポールポジションを獲得したYART YAMAHAは、スタートで少し出遅れて6番手あたりまでポジションを下げた。


 しかし、接近戦を繰り広げるトップ3の後方には、スタートでのミスを見事に挽回させていたマービン・フリッツ(YART YAMAHA)がじわじわと迫っていた。そして、わずか14周目にトップのヨシムラSERT Motulを捉え、首位奪還を果たす。


 開始から1時間が経過しようとした頃、BMRT 3D MAXXESS NEVERSが転倒を喫する。マシンから出火が見られたため、ここで1回目のSC(セーフティーカー)が導入され、トップ3がばらつく形となった。


 その約1時間後はTEAM 202の最終セクターでエンジンブローしてリタイア、さらにその約1時間後にもHolland Motorstore Racingの転倒が原因となり、3時間経過時点で約1時間ごとにSCが導入される展開となった。


 3度目のSCでは、BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMのピットインのタイミングだったためピットレーン出口がクローズされて大きくポジションを落としている。リスタート後はトップ3台のギャップが一気に縮まり、ヨシムラSERT MotulがYART YAMAHAを捉えてトップに浮上。さらにその翌周、TSRホンダが2番手に浮上すると、その勢いのまま首位に立つ。

ヨシムラSERT、TSRホンダ、YARTヤマハの争い/2023EWC第2戦スパ24時間


 トップ2台が少し前を行く形となったが、三つ巴の戦いに変わりはない。先頭2台の少し後方3番手にはTSRホンダ、4番手にはHONDA VILTAIS RACINGがつけていた。その後ろには、日本勢の渡辺一樹を擁するKawasaki Webike Trickstarが続き、アクシデントがあったBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMは6番手まで回復している。


 4時間が経過した頃、TEAM 18 SAPEURS POMPIERS CMS MOTOSTOREのエンジンブローにより、またもSCとなってしまい、同チームはリタイアとなった。リスタート後にまたもトップ3争いが拮抗するなか、マイク・ディ・メリオ(TSRホンダ)がカレル・ハニカ(YART YAMAHA)を捉えて2番手に浮上。3台のギャップもほぼなくなり、接近戦が繰り広げられていくうちにレースは5時間が経過した。


 ルーティンのピット作業の際にわずかな差で順位が入れ替わる。さらに、ここで3番手を走行中のヨシムラSERT Motulが他車を巻き込んだために痛恨のストップ&ゴーペナルティが科され、先頭2台に引き離されてしまう。


 5時間半が経過した頃、再び約10分間のSCが導入される。これにより先頭2台が接近するも、YART YAMAHAは変わらずトップを死守していた。レース4分の1終了目前にして、ヨシムラSERT MOTULが一度ピットにマシンを入れ、約3分間のピットストップで復帰となった。

2023EWC第2戦スパ24時間 SC導入


 さらに現地時間で午後8時を迎えた頃、ここまで4番手をキープしていたHONDA VILTAIS RACINGがコースサイドにマシンを止めていた。さらに、序盤から不運に見舞われているOG MOTORSPORT WORLD ENDURANCE TEAMがガス欠となるなどあり、その後さらにSCが導入される。

ヨシムラSERT MotulとYARTヤマハ/2023EWC第2戦スパ24時間


 このタイミングで、修復を終えたHONDA VILTAIS RACINGが19番手でレースに復帰し、巻き返しを図っていく。トップを走るYART YAMAHAは、少しずつギャップを築き始めた頃に、度々SCが導入されることになり、やや苦しいレース展開が続いていた。


 さらに、再スタート後も前を走る1周遅れのヨシムラSERT Motulをなかなか交わすことが出来ず、2番手を走るTSRホンダに詰め寄られていた。しかし、7時間経過を前にカレル・ハニカに交代し、その後ペースを上げて再びギャップを築いていく。


 そのままTSRホンダ、YARTヤマハ、ヨシムラSERT Motulの順でレースの3分の1が終わった。

AUTOSPORT web

「トラブル」をもっと詳しく

「トラブル」のニュース

「トラブル」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ