巨人に暗雲 坂本勇人離脱 数字に表れない強烈な存在感の「正体」
2023年6月29日(木)11時0分 ココカラネクスト
最近はサヨナラ弾を放つなど調子を上げていた坂本(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
追撃ムードに暗雲が垂れ込めました。
交流戦を11勝7敗の3位で終えた巨人です。「暗雲」とはもちろん、坂本勇人選手の戦線離脱。6月23日、マツダスタジアムでの広島戦にスタメン出場し、初回にいきなり内野安打をマークしましたが、一塁へ走った際に右足に異変を訴え、途中交代する事態に。
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24日には出場選手登録を抹消され、27日には「右大腿二頭筋長頭肉離れ2度」との公式発表。28日からはジャイアンツ球場でのリハビリがスタートしました。
スポーツ紙のデスクが解説します。
「坂本選手は4月まで打率.186と不振に陥り、それに伴うかのようにチームも開幕ダッシュに失敗。『限界説』も出るなど厳しいスタートになりました。しかし5月の月間打率は.287、6月は.338と日を追うごとに本領発揮。中でも6月は『得点圏打率5割』という異次元の勝負強さを見せていただけに、離脱は痛手と言えます」
そして、こう続けるのです。
「坂本選手の凄さは数字だけで量れるものではない。彼がショートにいる、打線の中にいる安心感はチームにとって本当に大きいんです。確かに中山礼都、門脇誠ら若手の内野手も頑張っているし、今回の離脱で発奮していることでしょう。それでもチームを勝利に導ける巨人のショートストップは、やっぱり坂本勇人。代わりはなかなか務まるものではありません」
とはいえ、前半戦での復帰は絶望的とみられ、まずは当面、「勇人抜き」での戦いを余儀なくされます。
「こんな時こそ、ワンチームで坂本のリーダーシップをチームみんなが共有することが求められます。一例を言うなら、ピンチの時の『声がけ』。坂本はこのタイミングが絶妙だった。中山や門脇も、年上の投手や外国人投手だからと遠慮している場合じゃない。声を出して、盛り上げて、全員で難局を乗り切らなければ、チームの浮上は難しいでしょう」(前述のデスク)
ピンチはチャンス。逆に言えば主力の離脱は現有戦力が一人前になる大きな好機とも言えます。
原監督が常々言うとおり、こんな場面で「舌なめずり」してグラウンドに向かうことができるか…。
抜けた穴がどう埋まっていくのか、若手の奮起に期待したいものです。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]