「岡田監督がやりたい野球とはズレが生じてきている」広島に完封負け、失速傾向の阪神に球界OBが危惧する「ポイント」

2023年7月7日(金)11時36分 ココカラネクスト

 この難局をどう乗り越えるか、岡田監督の采配にも注目が集まる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 阪神は6日の広島戦(マツダ)に0−4と今季9度目の完封負け。2位のDeNAがヤクルトに勝利したため1・5ゲーム差、3位・広島にも2・5差に迫られている。

 痛恨のプレーが飛び出したのは3点を追う7回だ。二死一塁で代打・渡辺諒の左翼線二塁打で一走・ノイジーが本塁を狙うも、左翼を守る西川龍馬の好送球、小園海斗が中継したバックホームがピタリとはまり、憤死して無得点に終わった。このシーンはスライディングを怠ったノイジーにも厳しい目が向けられている。

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 明るい材料としては4回に佐藤輝明が復帰後初安打となる右前打を放ったが、得点には結びつかず。広島4投手の継投の前に散発5安打、今季ワーストタイとなる6試合連続3点以下と貧打も深刻になってきた。

 直近ではリードオフマン、近本光司の故障離脱などアクシデントもあった岡田阪神に何が起きているのか。球界内からも様々な考察の声が出ている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた野球評論家の高木豊氏は自身のユーチューブチャンネルを6日に更新。この3連戦の各球団の戦いぶりを振り返る企画の中で阪神についても触れている。

 近本の離脱により、阪神は4人の選手の入れ替えを敢行。予定より早めて、佐藤輝を昇格させ、懸案の1番打者に島田海吏を起用するなど、必死に状態打破を目指している。その上で「ただ、やはり岡田監督がやりたい野球とはだいぶズレが生じてきている」と高木氏は感じているという。

 開幕から好調を維持してきた大きな要因としては、1番・近本、2番・中野拓夢の1・2番コンビが機能したことがあげられる。

 特に1番打者の近本は離脱前まで全73試合に出場し、打率・275、4本塁打、35打点をマーク。得点圏打率は現在もリーグトップの・404と高い数字を残し、下位からつなぎ、上位で返すというパターンが必勝パターンともなっていた。

 その近本が離脱となったことで、得点力含め、チームに暗い陰を落としているのは否めないだろう。

 とはいえ、1番打者を務める島田も5日の広島戦で先頭打者アーチを放つなど、懸命にチームの力になろうとしている。

 投手陣でもここにきて、西勇輝、才木浩人を再調整のため降格させるなど、勝負の夏を見据え、早めの決断が目立っている。

 「監督が考えている野球と選手が考えている野球が合ってこないと、長続きはしなくなるから」とも高木氏はいう。どの球団もオールスターブレイク前のこの戦いでいかにしのげるかが、後半戦の爆発を生む大事な要素ともされる。

 これまでも様々なタクトでチームを前に進めてきた岡田彰布監督の次の一手にも注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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