FIA-F2第2戦オーストリア レース2:ルノー育成のルンガー初優勝。角田裕毅と佐藤万璃音はマシントラブルに泣く

2020年7月12日(日)18時58分 AUTOSPORT web

 現地時間7月12日(日)、2020年FIA-F2第2戦オーストリアのスプリントレース(決勝レース2)が開催され、クリスチャン・ルンガー(ARTグランプリ)が優勝。日本の、松下信治(MPモータースポーツ)は11位、角田裕毅(カーリン)と佐藤万璃音(トライデント)はリタイアとなった。


 昨日のウェットコンディションとは打って変わって快晴のドライコンディションに。気温は17.3度、路面温度は35.3度、規定周回数は28周、タイヤ交換義務はなし。


 フィーチャーレースの上位8台がリバースグリッドとなり、スターティンググリッドはダニエル・ティクトゥム(ダムス)がポールポジション。2番手にマーカス・アームストロング(ARTグランプリ)、3番手にルンガー、4番手にカラム・アイロット(ユニ・ヴィルトゥオーシ)がつける。


 またフィーチャーレースで2位だった角田は7番手から、佐藤は16番手、松下は17番手から出走する。そしてほぼ全車がミディアムタイヤを選択し、現地時間の11時10分過ぎ、レースがスタートした。


 ティクトゥムは好スタートを切るが後続を団子状態で引き連れていく。なお8番手のシュワルツマンが1コーナーで接触したかスピンしストップ。これによりバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入された。


 マシン回収が完了した3周目に、ティクトゥム、ルンガー、アームストロング、ミック・シューマッハー(プレマ・レーシング)の順でレースは再開する。


 上位勢は無難に各コーナーを駆け抜けていくが、なんと佐藤がマシントラブルでストップ。佐藤にとってマシントラブルでのリタイアは早くも2度目となってしまった。


 その翌周には首位争いがヒートアップ。ティクトゥムとルンガーが絶妙なスペースを保ちながらクリーンなバトルを展開。そしてDRSをルンガーが2コーナー先で首位浮上に成功する。


 中盤に差し掛かるとティクトゥムのペースが少し落ち始め、9周目には3番手アームストロングと4番手シューマッハーが後方0.715秒以内に急接近。ティクトゥムは我慢の走りを強いられることに。


 10周目、フィーチャーレースを沸かせた角田がまさかのスローダウン。右のリヤタイヤ付近から煙をあげマシンをストップし、ここで戦線離脱。チームから「どこが壊れた?」との無線に対し「わからない!」と角田は怒りと悔しさをあらわにし、リタイアとなった。


 上位勢に変動が起きたのは12周目。シューマッハーがアームストロングを捉えて3番手へ浮上。他車よりも0.4秒速いペースで走っていたシューマッハーだったが、なんとコックピット内に取りつけられている消化剤が噴射するトラブルが発生し緊急ピットイン。不運にもここでレースを終えた。


 その後レースは膠着状態となり、首位ルンガーは2番手ティクトゥムとの差を2.662秒としながら終盤戦に突入する。


 そして残り4周となった25周目、3番手争いに変化が起きる。3番手アームストロングの1.5秒後方に4番手の周冠宇(ユニ・ヴィルトゥオーシ)が5番手アイロットを従えて忍び寄る。


 このまま順位は変わらずレースはチェッカーフラッグが振られ、ルンガーがF2初優勝。2位にはティクトゥムが入り、アームストロングが開幕戦以来の表彰台となる3位を獲得した。


 レース終盤に10番手争いを繰り広げた松下は11位でレースを終えている。


 2戦4レースが終了し、ドライバーズポイントランキングは首位が48ポイントのシュワルツマン、2番手にアイロット、3番手はルンガーだ。


 第3戦ハンガリーは日本時間7月17〜19日に行われる。


■FIA-F2第2戦オーストリア スプリントレース(決勝レース2) 暫定リザルト





































































































































































Pos.No.DriverTeamTime/Gap
16C.ルンガーARTグランプリ28Laps
22D.ティクトゥムダムス2.063
35M.アームストロングARTグランプリ10.226
43周冠宇ユニ・ヴィルトゥオーシ10.994
54C.アイロットユニ・ヴィルトゥオーシ11.534
69J.エイトケンカンポス・レーシング20.458
71S.ゲラエルダムス22.955
824N.マゼピンハイテックGP23.632
98J.ダルバラカーリン24.180
1025L.ギオットハイテックGP27.770
1114松下信治MPモータースポーツ28.392
1211L.デレトラズチャロウズ・レーシング・システム29.247
1315F.ドルゴヴィッチMPモータースポーツ32.770
1412P.ピケチャロウズ・レーシング・システム34.113
1517G.アレジBWT HWAレースラボ41.821
1616A.マルケロフBWT HWAレースラボ49.240
1710G.サマイアカンポス・レーシング50.818
1822R.ニッサニートライデント1’11.311
20M.シューマッハープレマ・レーシングDNF
7角田裕毅カーリンDNF
23佐藤万璃音トライデントDNF
21R.シュワルツマンプレマ・レーシングDNF


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