WRC:トヨタ、2連覇目指しホームのフィンランド戦へ。「去年の再現が今年の目標」とマキネン

2018年7月20日(金)18時12分 AUTOSPORT web

 2018年のWRC世界ラリー選手権に3台のトヨタ・ヤリスWRCを投じているTOYOTA GAZOO Racing WRT。チームが挑む次なる戦いは7月26〜29日に開催される第8戦フィンランド。フィンランドにはチームのファクトリーがありホームイベントとも呼べる1戦で、2017年には総合1位と総合3位のベストリザルトを達成した大会だ。


 ラリー・フィンランドはグラベル(未舗装路)を舞台に争われる1戦で、今年もフィンランドのユヴァスキュラを中心に争われる。


 グラベル戦ながら路面はスムーズでスピードが出やすく、その平均速度はWRCのなかでもっとも高い。ハイスピードバトルが繰り広げられることから“フィンランドグランプリ”とも呼ばれている。

ラリー・フィンランドはグラベルイベントながら路面がフラットなため高速戦が繰り広げられる


 各ステージは路面はフラットなものの、大小さまざまなジャンピングスポット、うねりのあるクレスト(丘)越えが連続するため、事前に作成するペースノートに高い精度が求められる。


 また例年、上位陣のタイム差はわずかで小さなタイムロスひとつで大きくポジションを落としかねず、ドライバーには高い精度のドライビングが求められる。


 2018年大会は全23SSが設定されているが、このうち40%は近年の大会では使用されていなかったルートで構成。また2017年大会からは約65%のコースが変更されている。


 これまで67回行われてきた大会のうち55回はフィンランド人ドライバーが優勝。2017年を制したのはエサペッカ・ラッピ、2015年はヤリ-マティ・ラトバラがウイナーだ。


 ラリーは現地26日(木)の8時ごろにシェイクダウンが行われ、19時にスタートするSS1で開幕する。


 翌27日(金)はSS2〜11までの10SSが、28日(土)はSS12〜19までの8SSが、最終日の29日(日)はSS20〜23までの4SSが行われる。


 全23SSの走行距離は317.26km、リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は1426.84kmだ。


■苦戦続くラトバラ「後半戦をポジティブにスタートする大きなチャンス」


 チーム代表のトミ・マキネンは「フィンランドはチーム全員にとってエキサイティングなイベントだ。フィンランドのファンからは特に素晴らしいサポートを受けているし、オットを応援するためエストニアからも多くのファンが訪れるはずだ」とコメントしている。


「昨年のこのラリーでの優勝は我々にとって特別なことだった。そして、その再現が今回の目標だ。ヤリスWRCはフィンランドのような道との相性が良く、我々の3人のドライバーたちもハイスピードなコースに自信を持っているから、全員が優勝争いに加わることができると信じている」


「ラリーに向けていい準備ができているが、それでもライバルとの戦いはきっと激しいものになるだろう」


 シーズン前半は厳しい戦いを強いられてきたラトバラは「シーズン後半戦をポジティブにスタートするための大きなチャンス」とホームイベントになみなみならぬ気合で臨む。


「ホームイベントということで、力強い応援をいつも感じているし、フィンランドで作られたクルマをドライブする今はさらに強くそう思う。昨年はチーム全員が一体となっていることを強く感じたよ」


「今年はルート変更があり、それが大きなチャレンジのひとつでもある。いくつかのステージは過去に走ったことがあるけど、随分と昔のことだし、知らないセクションもかなりある。だから、より公平な条件での戦いとなるだろうね」


 ドライバーズランキング3位につけるオット・タナクは「非常にハイスピードであり、ジャンプでは高い技術力が求められるなど、かなり特殊なラリーだ。道をリスペクトして走らなくてはならない。今年は、僕が知らない新たな道がコースに組み込まれ、より大きなチャレンジになりそうだ」とコメント。

チームの拠点があり、トヨタにとって“ホームイベント”と呼べるラリー・フィンランドを制したエサペッカ・ラッピ(右)


 昨年トヨタに勝利をもたらしたラッピは「僕にとってラリー・フィンランドは常に特別な1戦だったけど、昨年優勝したことによって、さらにその想いが強まった。とても楽しみであるのと同時に、今年はより大きなプレッシャーを感じている」と述べている。


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