HRC渡辺社長が埜口遥希に追悼コメント「何事にも意欲的に取り組む姿勢が印象的で、これからの活躍が楽しみだった」

2023年8月17日(木)16時42分 AUTOSPORT web

 8月16日にFIMアジアロードレース選手権(ARRC)に参戦していた埜口遥希(のぐちはるき/SDG MS Harc-Pro. Honda. Ph)が、レース中に発生した事故によりこの世を去ったことが17日に明かされた。ホンダのマシンを駆っていた彼の逝去をうけ、株式会社ホンダ・レーシング(HRC)の代表取締役社長を務める渡辺康治氏が追悼コメントを発表している。


 奈良県出身の埜口は5歳からキッズバイクに乗り始め、翌年からキッズバイクやミニバイクレース、地方選手権などで活躍。2017年からはイデミツ・アジア・タレント・カップで2年連続でランキング2位に入り、2019年にはレッドブル・ルーキーズカップでランキング3位を獲得して若手ライダーの登竜門を離れた。


 2020年からは全日本ロードレース選手権ST600クラスに参戦して、翌2021年に見事チャンピオンを獲得。2022年からはアジアロードのASB1000クラスにステップアップして4勝を挙げてランキング2位、2023年も開幕戦で2勝を挙げて第3戦終了時点でランキング2位につけていた。

2023鈴鹿8耐:表彰台に上ったSDG Honda Racing


 また、8月6日に開催された鈴鹿8時間耐久ロードレースでは、SDG Honda Racingから急きょ参戦することになったが、急に降り出した雨のなかでもペースを維持して2位表彰台を獲得する活躍を見せていた。


 埜口はその翌週にインドネシアで開催されたアジアロード第4戦に向かった。8月13日にはASB1000クラスの決勝レース2が行われたが、埜口はこのレースの4周目の10コーナーで転倒を喫して、直後に後続のマシンと接触する事故に巻き込まれた。


 その後、「サーキットメディカルセンターで治療を受け、容体は安定しました。彼はさらなる治療のため地元の病院に搬送され、現在も予断を許さない状況が続いています」と所属チームが発表していたが、16日に亡くなったことが、17日に明らかとなった。22歳だった。


 そんな埜口の逝去をうけてHRCの渡辺社長がコメントを発表して、哀悼の意を捧げた。


■渡辺康治 株式会社ホンダ・レーシング 代表取締役社長のコメント
「埜口遥希選手の訃報に接し、突然のことに大きな驚きと深い悲しみを感じています。先日の鈴鹿8耐では、急遽参戦が決まり不慣れな環境下にも関わらず、見事な走りで表彰台に上がり、素晴らしい笑顔を見せてくれたばかりでした」


「また、昨年は大きな怪我のためにあと一歩のところでARRCチャンピオンを逃し、悔しい想いをしたのに対し、今シーズンは怪我から完全復活し開幕から順調に勝利を挙げていたところでした。レースのみならず何事にも前向き、意欲的に取り組む姿勢が印象的で、まだ22歳とこれからの活躍が楽しみだった中での逝去が、本当に残念でなりません。埜口選手ならびにご家族、チーム関係者の皆様に対し、謹んで哀悼の意を表します」

埜口遥希(SDG MS Harc-Pro. Honda. Ph)/2023アジアロード
埜口遥希(SDG MS Harc-Pro. Honda. Ph)/2023アジアロード

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