ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 2017スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ レースレポート

2017年8月23日(水)15時38分 AUTOSPORT web

SUPER FORMULA Round4
TWIN RING MOTEGI 2&4 RACE
2017.8.19 sat 〜 20 sun


2台揃ってノーポイントで苦しい週末に


ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
No.19 関口 雄飛
No.20 ヤン・マーデンボロー


 SUPER FORMULAの2017年シーズンも折り返しとなる第4戦を迎えました。ここ数年、TEAM IMPULとして好成績を残せているツインリンクもてぎで開催されました。昨年同様、このラウンドでは2スペックタイヤ制(今季は次戦オートポリスも含め2ラウンドに採用)が導入され、ミディアムタイヤとソフトタイヤの使い分けによるチーム戦略にも注目が集まるレースとなりました。


8/19(土)公式予選Q1
天候:雨
コース:ドライ/ウエット
観客動員数:1万4000人


Q1 15:00〜15:20
Q2 DELAYED
Q3 DELAYED


 このラウンド、金曜日占有走行を含め3日間で各マシンに与えられる新品タイヤは、ソフトタイヤ3セット、ミディアムタイヤ2セット。今回、ソフトタイヤにはタイヤ内側外周に赤ラインが施され、観客にもひと目で分かる外観となりました。


 決勝レースではタイヤ交換義務有、かつ2種類のタイヤを1セットずつ使用しなければならないので、予選において各ドライバーがどのスペックのタイヤを装着するか、注目が集まりました。


 この日のツインリンクもてぎの天候は朝から曇り。昼には日差しも差し込む時間もありましたが、予報通り予選前には雲が広がり、Q1開始時刻の15時前から雨が落ち始めました。しかし、路面はドライ。


 そのため、注目のタイヤ選択、ITOCHU ENEX TEAM IMPULは関口雄飛とヤン・マーデンボローともにソフトタイヤを装着し、Q1開始3分前にはピットアウトしピットロードでの待機列に加わり予選開始を待ちました。予定通り、15時ちょうどにQ1がスタート。20分間のアタック時間でQ2へ進出できる上位14台を決します。


 しかし開始直後から雨は次第に強くなり、グランドスタンドの観客も雨具やカッパを慌ただしく身に着けていました。コースイン直後にマークしたタイムは関口が1分43秒425、ヤンが1分42秒851のタイムで、この時点で上位14台の中には滑り込みます。


 この後路面は一気にウエットとなり、残り14分で2台ともピットへと戻ります。ウエットタイヤに装着し直し、残り6分半で関口がピットアウト。少し遅れて残り6分を切るところでヤンがコースインしていきました。しかし、雨脚は一気に強まりタイムを更新できる状況になくQ1が終了。関口12番手、ヤン10番手でQ1を通過することが出来ました。ピットへ戻った2台は、15時半より開始される続くQ2へ向けて慌ただしくセッティング変更を行いました。


 Q2は完全にウエットコンディションとなり、まずは関口がピットアウトし開始前ピットロードに待機します。ヤンもセッティング変更に時間を要したもののコースインしようかというタイミングで、セッションディレイが提示。土砂降りとなり、雷も轟始めて一気に薄暗くなったツインリンクもてぎ。全車ピットへとマシンが戻されます。


 この後、Q2ならびにQ3はキャンセルが発表されましたが、8/20(日)午前中にフリー走行の時間帯に順延されることとなりました。消化不良の1日となりましたが、翌日行われる予選Q2とQ3ならびに午後の決勝レースに向けてチームは準備を進めていきました。


8/20(日)公式予選Q2〜Q3
天候:曇
コース:ドライ
気温:29℃ 路面温度:32℃
Q2 9:20〜9:27
Q3 9:37〜9:44


 前日の予選日とは異なり、曇り空の中にも朝から時折晴れ間を覗かせたツインリンクもてぎ。8/19(土)に行われる予定だった予選はQ1を終了し、Q2開始前に大雨と雷ならびにそれに伴う視界不良でディレイ、キャンセルとなりこの日の午前中に順延となりました。本来であれば、フリー走行に充てられる時間帯ではありましたが、フリー走行は30分間から10分間に短縮され、直後に予選Q2からノックアウト予選が行われました。


 予選Q2は9時20分から7分間で行われました。ITOCHU ENEX TEAM IMPULは関口雄飛、ヤン・マーデンボローの2台ともにスクラブ(1度装着し表面の皮むきを済ませたもの)したソフトタイヤを装着し、開始直後はピット内で待機。 残り5分を切るところで2台揃ってピットアウトしていきます。


 アウトラップを挟み、計測2周目でアタックに入りましたが関口1分32秒720のタイムで10位、ヤン1分33秒566のタイムで13位と2台ともにQ3へ進出できる上位8位以内に届かず。Q2で敗退となってしまいました。午後の決勝レースは中団からのスタートとなりましたが、エンジニアをはじめチームは、タイヤ戦略を含めあらゆる作戦を組み立てていきました。


8/20(日)決勝レース
天候:曇
コース:ドライ
気温:28℃ 路面温度:30℃


決勝レース距離 4.801379km×52Laps=249.672km
観客動員数:1万8000人
決勝レース 14:13〜15:37


 今回は、2&4レースということで2輪のMFJ全日本ロードレース選手権JSB100クラスとの併催、また、ツインリンクもてぎ20周年記念ということで『レッドブル・エアレース』において活躍する室屋義秀選手による祝賀飛行や全日本GT選手権/SUPER GTで活躍したマシンによるデモレースも行われ、イベントも目白押し。場内は華々しいムードの中、決勝レースを迎えました。


 この日、ピットウォーク直前に雨が降ったものの決勝レースが行われる頃には路面は乾き、ドライコンディションになりました。決勝レースでは、1回ピットインしソフトタイヤとミディアムタイヤの2種類を1セットずつ使用しなければなりません。


 ITOCHU ENEX TEAM IMPULは関口雄飛、ヤン・マーデンボローともにミディアムタイヤを選択しました。スタート進行に移っていこうかというレース直前のウォームアップ走行終盤、なんとヤンが4コーナーでコースアウト。コース外にストップしてしまいます。


 しかしチームはなんとかピット閉鎖になる前にマシンを一度ピットへと戻し、グリッドウォークへと送り出そうとしましたが時間内にピットアウト出来ず。マシンには損傷等なかったものの最後尾スタートとなってしまいました。関口は10番グリッドからのスタート。定刻通り14時10分にフォーメーションラップに入りました。


 周を終えグリッドに着き、レーススタート。オープニングラップでは関口が9位のポジションをうかがいますが、ポジションを上げることが出来ず。それどころか、2周目を終えると13位となり序盤は苦しい展開となってしまいました。


 一方、ヤンは最後尾19位からスタートを切りますが、グリッド上でエンジンストールしてしまったマシンがあり1つポジションを上げて18位となります。その後4周目にはNo.2 石浦宏明選手(P.MU/CERUMO・INGING)をかわすも、ストールして出遅れたNo.10 塚越広大選手(REAL RACING)に抜かれて結果として18位のまま。


 7周目にはNo.8 大嶋和也選手(SUNOCO TEAM LEMANS)にダウンヒルストレートで抜かれるも、90度コーナーからの立ち上がりを制し18位を守ります。後方ながらもバトルを展開します。8周目には2ピット作戦のため燃料が軽くペースに優れるNo.10 塚越選手が関口にも追いつきオーバーテイクを許し、関口は14位となります。


 10周を迎えるところで各チームのピットに動きがあり、徐々にピットインしタイヤ交換等の作業を敢行するチームが出始めます。本来ならばミディアムタイヤで中盤過ぎまで周回し、引っ張る予定だったものの2台ともペースが優れず、15周目にまずはヤンをピットへ呼び込みソフトタイヤへ交換。続く20周目に関口をピットインさせ、こちらもソフトタイヤへ交換します。


 この時、右フロントタイヤの交換に手間取ってしまい作業に時間を取られてしまいました。コースへ戻ると、関口が暫定18位、ヤンが暫定16位とこれ以上ない苦しいポジションとなってしまいました。


 中盤、コースレイアウト上オーバーテイクが難しいツインリンクもてぎのロードコースを、数珠つなぎで走行する中団グループの中でバトルをするシーンもありましたが、順位浮上は叶わず。アクシデントやマシントラブルにより脱落したマシンが2台あって順位を上げた以外、自力で上のポジションを得ることが出来ず、最終的に関口が16位、ヤンが14位でフィニッシュとなりました。


 苦しいながらも、チャンピオンシップを考えると8位以内に入り1ポイントでも多いポイントを稼ぎたいところでしたが、2台揃ってノーポイントに終わっただけではなく、ドライバーとチーム両方にミスが出てしまいました。残るレースは3戦4レース、再び熱い優勝争いを展開できるよう至急立て直していきます。引き続き、ITOCHU ENEX TEAM IMPULへのご声援よろしくお願いします。


ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 2017年シーズン ここまでの戦績
第1戦鈴鹿 関口雄飛 予選6位 決勝12位 J.マーデンボロー 予選12位 決勝18位
第2戦岡山 レース1 関口雄飛 予選PP 決勝2位 J.マーデンボロー 予選5位 決勝6位
第2戦岡山 レース2 関口雄飛 予選3位 決勝優勝 J.マーデンボロー 予選16位 決勝17位
第3戦富士 関口雄飛 予選3位 決勝4位 J.マーデンボロー 予選9位 決勝8位
第4戦もてぎ 関口雄飛 予選10位 決勝16位 J.マーデンボロー 予選13位 決勝14位
ドライバーランキング 関口雄飛 5位/J.マーデンボロー 14位
チームランキング ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 4位


TEAM IMPUL Next Race Information
●SUPER GT 第6戦 8/26(土)〜27(日)鈴鹿サーキット
●全日本スーパーフォーミュラ選手権 第5戦 9/9(土)〜9/10(日)オートポリス


ドライバーからのコメント


No.19 関口雄飛 Yuchi Sekiguchi


 応援ありがとうございました。次戦オートポリスで頑張ります。


No.20 ヤン・マーデンボロー Jann Mardenborough


 ウォームアップ走行でミスし、最後尾スタートとなりレースを失いチームに申し訳なく思います。引き続き応援よろしくお願いします。


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