豪州SC第10戦:王者マクローリン連勝で大先輩に並ぶシーズン16勝目を記録

8月28日(水)10時56分 AUTOSPORT web

 オーストラリア大陸の人気ツーリングカー選手権、VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーの2019年シーズン第10戦が8月24〜25日の週末に開催され、DJRチーム・ペンスキーの王者スコット・マクローリン(フォード・マスタング)が土日ともに勝利を収め連勝。これがフォードにとっての”ザ・ベンド”初勝利になると同時に、マクローリンはシーズン最多勝記録に並ぶ16勝目を飾った。


 前戦クイーンズランドに続き、スーパースプリント・フォーマットでの争いとなった第10戦もここまでの展開どおり、今季からシリーズに投入されたフォードの最新Gen2規定モデル、マスタングがすべてのセッションを席巻するスピードを披露。


 チャンピオンチームのDJRチーム・ペンスキー、長年フォード陣営でワークス支援を得るティックフォード・レーシングともに、プラクティスから両陣営6台+ワイルドカード1台のマスタングが上位を席巻する展開となった。


 すると土曜スプリントに向けた週末最初の予選では、王者マクローリン対抗馬の筆頭候補に挙げられるティックフォードのエース、チャズ・モスタート(フォード・マスタング)が意地を見せる。


 コースレコード更新合戦となった10台のQ3で、路面グリップが最高潮に達した最後の最後にパーフェクトラップを決め、1分47秒5227を記録。マクローリンを0.1741秒差でフロントロウ2番手に押しやり、アルバートパーク以来今季3度目のポールポジションを獲得した。


 しかし、土曜午後開催の120kmスプリントでは、クリーンサイドからのスタートとなったマクローリンが1コーナーまでにマスタング対決を制しホールショット。すると、4周目には決勝ファステスト記録も更新してチャンピオンが貫禄のレースペースで勝負の主導権を握っていく。


 24周の決勝でDJRの王者に喰い下がったモスタートだったが、ピット戦略も含め自力でチャンピオンをオーバーテイクすることはかなわず。7秒のマージンを築いてマクローリンがトップチェッカー。これでフォードとしても、2018年竣工のザ・ベンド・モータースポーツパークでの初優勝を手にすることとなった。


 2位モスタートに続き、同じくスタートで3番グリッドのマーク・ウインターボトム(ホールデン・コモドアZB/チーム18)をかわしていたアントン・デ・パスカーレ(ホールデン・コモドアZB/エレバス・モータースポーツ)が自身2度目の表彰台を獲得。そして5位には、このラウンドから空力性能の調整を受け、予選6番手からレースに挑んでいた、ケリー・レーシングのアンドレ・ハイムガートナー(ニッサン・アルティマ)が入っている。

土曜のR1ではポールポジションをチャズ・モスタート(右)に明け渡すが、スタートで挽回したスコット・マクローリンがレースを支配する
ティックフォードからホールデン陣営のTeam18、IRWIN Racingに移籍したマーク・ウインターボトムは、あと一歩で初表彰台を逃し「あまりに残酷」と肩を落とす
エレバスのエース、デビッド・レイノルズ(右)は表彰台に乗った若手の後塵を拝し7位フィニッシュ
フォード陣営にとって初のザ・ベンド・モータースポーツパークでの勝利となった


 明けた日曜の200kmレースに向け行われた午前の予選では、前日勝者マクローリンがモスタートへの借りを返す最速ラップを記録し、更新されたコースレコードを1分47秒4959へとさらに短縮するスーパーラップを披露。完膚なきまでにライバル勢を打ちのめしてみせる。


 しかし午後の決勝では、最前列グリッドで昨日のモスタートが陥ったように蹴り出しが思うようにいかず、フロントロウに並んだウィル・デイビソン(フォード・マスタング/23レッド・レーシング)や、”7タイムス・チャンピオン”ジェイミー・ウインカップ(ホールデン・コモドアZB/レッドブル・レーシング・オーストラリア)らに先行を許すことに。


 すると3周目のターン3〜4にかけてウインカップのホールデンとサイド・バイ・サイドに持ち込んだマクローリンは、トリプルエイト・レースエンジニアリングのエースカーを鮮やかにオーバーテイクし、同じマスタングをドライブする首位デイビソンに迫っていく。


 5周目には先頭のデイビソン以下、マクローリン、ウインカップ、モスタート、そしてニック・パーカット(ホールデン・コモドアZB/ブラッド・ジョーンズ・レーシング)までが数珠つなぎになった状況を見るや、DJR陣営はアンダーカットを決断。


 10周目に早めのピットへと向かったマクローリンは、前が開けたクリーンエアのトラックに復帰し、逆転を期してプッシュ開始。しかし翌周に反応した23レッドもデイビソンを呼び込み、給油量を抑えたショートストップでレッド&ホワイトのマスタングをマクローリンの前に送り出し、トラックポジションを優先した戦略で対抗する。


 この動きに対し、16周目に再びピットへ向かったマクローリンは、4輪ニュータイヤとフルロードの給油を行い、誰もいないトラック上に戻り最後のスティントへと入っていく。そしてデイビソンもマクローリンをコピーし、少し遅れた19周目にピットへ向かうと前回抑えた給油量が災いし、ピット出口でマクローリンの先行を許して勝負あり。


 そのまま41周を走破したマクローリンが今季16勝目を挙げ、1996年のデビューシーズンで年間16勝を記録したクレイグ・ラウンズに並ぶ年間最多勝記録を樹立した。


「シーズン開幕前には、まさか16勝もできるとは考えてもいなかった。21戦16勝なんて圧倒的な数字を残せたのはすべてチームのお陰であり、僕らはともにこの瞬間のために懸命に努力してきたんだ。DJRのメンバー全員を誇りに思うよ」と、喜びを語ったマクローリン。


 続く2019年VASCシーズン第11戦は、マクローリンの母国ニュージーランドでのホームコースとなるプケコへが舞台の”オークランド・スーパースプリント”となり、9月13〜15日にシーズン最後のスプリント戦を終えたのちに、シリーズ最大の1戦となる耐久カップ開幕戦、バサースト1000が待ち受ける。

日曜200kmで争われたR2は、フロントロウ2番手のマクローリンが好ダッシュ
前日R1で5位のアンドレ・ハイムガートナーは、R2残り2周のところで、チームメイトのシモーナ・デ・シルベストロとクラッシュ


R2で10位に終わったDJRのファビアン・クルサードは、選手権でもチャズ・モスタートにランク2位を譲ることに
連勝のマクローリンは、1996年に年間16勝を記録したクレイグ・ラウンズに並ぶ最多勝記録を樹立した


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