ホンダF1田辺TD会見:現代F1初のザントフォールトでは「路面の状況変化をフィードバックして最適化を進める」

2021年9月3日(金)15時24分 AUTOSPORT web

 マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の地元レースとなる2021年F1第13戦オランダGP。舞台となるザントフォールト・サーキットは、第二次世界大戦直後の1948年竣工、F1初開催が1952年という長い歴史を誇るサーキットだ。


 ホンダのスタッフは3連戦初戦が行われたスパ・フランコルシャンからバスで現地入りした。すぐにコースを歩いて回ったというホンダF1田辺豊治テクニカルディレクターは、「映像で見るよりはるかにバンクがキツい。バンク以外にもアップダウンがかなり大きい」と第一印象を語っていた。


 一方でフェルスタッペン応援団の『オレンジアーミー』が大挙して押し寄せるこの週末は、レッドブル・ホンダにいつも以上に優勝の期待がかかる。「ここに来る前からすごく緊張しています」とも語っていた。


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──F1オランダGPは1985年以来、36年ぶりの復活です。


田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):本来なら昨年開催予定だったのですが、残念ながらコロナで中止になってしまいました。現代のF1で走る初めてのレースになります。マックス(・フェルスタッペン)の地元でもあり、今回もいいレースを見せてくれればと思います。


──先週のベルギーGPはセーフティカー先導とはいえ、マックス・フェルスタッペンが優勝を果たしました。


田辺TD:ポイントは半分だったとはいえ、やはり優勝はうれしいものです。目前の目標に全力で取り組んできたからこそ、勝ち獲れた勝利だと信じています。よく『予選はダメだったからレースで巻き返す』などと言ったりするものですが、ベルギーGPのようなケースもあるわけです。とにかく今後も前へ前へ、限られた時間を有意義に使い、ミスなく最善の結果を出すことが大事だと痛感しました。

2021年F1第13戦オランダGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第13戦オランダGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)


──初めてのザントフォールト・サーキットの印象はいかがでしょうか?


田辺TD:水曜日に少しコースを歩いたのですが、映像で見るよりもはるかにバンクがキツいですね。実際に走るドライバーたちがどんなラインを取るのか非常に興味深いです。


 パワーユニットとしてもシミュレーションをして臨んでいますが、バンク以外にもアップダウンがかなり大きいですし、路面にもラバーが乗っていくので、実際に走り始めると刻々と乗り方が変わっていくと思います。そんな状況変化をしっかりとデータにフィードバックして、最適化作業を進めていくつもりです。


──オランダに入ってからの町の様子などはいかがですか?


田辺TD:スパからバスでオランダに入り、そのままホテルに直行したので街中はまだあまり見ていないです。ただ、木曜日でもサーキットにはオレンジ色のシャツやレッドブル・ホンダのウェアを着ているファンをちらほら見ました。鈴鹿の1000分の1というと大げさなので、100分の1ぐらいですか、それくらいの人は集まっています。オランダ人ファンの熱さ、マックスへの期待を強く感じます。


──2年前のオーストリアGPでホンダが復帰後初優勝したときもオランダ人が大挙して押し寄せていて、レース前には「きちんとした結果を出さないといけない」と緊張した様子でした。今回もそんなプレッシャーは感じますか?


田辺TD:前回のスパもそうでしたし、オレンジアーミーはあちこちで目にしています。そういった意味で、ここに来る前からすごく緊張してました。

2021年F1第13戦オランダGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第13戦オランダGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

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