ロス・ブラウン、“完璧なレースをした”アロンソがドライバー・オブ・ザ・デイだったと語る/F1第13戦

2021年9月9日(木)17時6分 AUTOSPORT web

 2021年F1第13戦オランダGPの後、F1のモータースポーツ担当マネージングディレクターであるロス・ブラウンの意見は、F1のファンコミュニティのものとは異なっていた。ブラウンはザントフォールトでのドライバー・オブ・ザ・デイにはセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)ではなくフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)を選んだのだ。


 ペレスはピットレーンからスタートし、8位でフィニッシュした見事な走行についてファンの喝采を受けた。しかしブラウンはペレスに投票する気持ちにはならず、マシンのポテンシャルと比較すると彼のパフォーマンスは低くミスがあったことを強調した。マシンは僚友マックス・フェルスタッペンの手にかかればグリッドで最速のものなのだ。


「ドライバー・オブ・ザ・デイについて、今回だけは私はファンたちに賛成しかねる。私はセルジオよりはフェルナンドだと思う」とブラウンはレース後に『Formula1.com』に書いたコラムのなかで説明した。


「セルジオはピットにいた。そして後方で走行していたが、それは彼が大きなフラットスポットを作ってしまったからだ。またしても大きなミスをしたわけだ。グランプリでは週末を通してミスを最小限かゼロにすることが重要だ」


「Q1についてはチームに落ち度があると言うかもしれないが、あれほどのマシンでQ1セッションから進めなかったのは力不足だ。彼は今のところうまくまとめることができていない。フェルナンドはそれをできている」

2021年F1第13戦オランダGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)


 アロンソは日曜日のレースで最初から威勢がよかった。オープニングラップで9番グリッドからふたつ順位を上げ、午後の間中チームメイトのエステバン・オコンよりも速かった。


 アロンソは勢いのある走りを見せながらタイヤマネジメントも行なっており、6位でチェッカーフラッグを受けた。最後から2周目では同郷のカルロス・サインツ(フェラーリ)を抜いている。


「日曜日のフェルナンドはしたたかだった」とブラウンは述べた。「エステバン・オコンが無線で自分はフェルナンドより速いと言った時、アロンソはレースのその時点で必要だったタイヤマネジメントを行っていた」


「私の考えでは、彼は完璧なレースをした。最後にカルロスからもうひとつ順位を奪ったのは素晴らしかった」




 ブラウンはアロンソのパフォーマンスを強調する一方で、オランダGPで4位につけたアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーにまたしても感心させられたという。そのパフォーマンスからブラウンは、レッドブルで足止めされるにはガスリーは“優秀すぎる”と感じさせられた。


「F1でピエールのファンクラブは拡大している。私自身もそのメンバーのひとりとして数えられるだろう」


「彼がレッドブルのワークスチームから降格されるという厳しい打撃から復活して初勝利を飾り、ワークスチームより劣るマシンで一貫性と強さを発揮しているのは素晴らしいことだ。彼の献身は彼自身の本物の功績だ」


「将来彼には何かが起きるだろう。レッドブルのワークスチームへ戻るチャンスが来ないのなら、彼はレッドブルファミリーに留まることはしないだろう。彼はレッドブルに留まるには優秀すぎると思う」


「どこかの時点でチャンスが来ると私は考えている。彼は素晴らしい仕事をしている」

2021年F1第13戦オランダGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

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