驚速ロバンペラ、4ステージ連続ベストの独走劇で最終日へ向かう/WRC第9戦ギリシャ

2021年9月12日(日)11時2分 AUTOSPORT web

 9月11日、WRC世界ラリー選手権第9戦ギリシャの競技3日目はSS7〜12が行われ、前日に総合首位に立ったTOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)が6本中4本のステージでベストタイムを記録するスピードをみせ、2番手以下とのギャップを大きく拡げている。


 アクロポリス・ラリーのデイ3は、首位ロバンペラと2番手につけるオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)、3番手セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)までが3.9秒以内に収まる接戦となったデイ2を経てスタートした。


 前日に3番手から首位に浮上したロバンペラは、サービスパークが置かれるラミア周辺での戦いとなったこの日、朝から快調に飛ばしオープニングとなったSS7でトップタイムをマーク。2番手タナクとの差を9.3秒に広げる。


 続くSS8、さらにSS9でもステージウインを飾った20歳のフィンランド人は、いずれのステージでも2番手タイムを記録したタナクを突き放し、この時点で21秒差とする。午前のループ最後のSS10で4ステージ連続となるベストタイムを記録後は両者のギャップは39.7秒にまで拡大した。


 この間、3番手につけるオジエもステージ上位タイムを記録し続け、しっかりとタナクを追随。午前のループを3.6秒差で終えると、午後のSS11では今大会3度目のステージ優勝を飾り、その差を2.5秒とした。


 しかしデイ3最後のステージとなったSS12では、今度はタナクが最速タイムをマーク。ややペースを落としたロバンペラとのギャップを30.8秒に縮めるとともに、オジエとの差は9.4秒まで拡げてみせた。


「今日の最初のループステージはとても楽しむことができた」と語るのは、総合首位で最終日を迎えることになったロバンペラ。


「(今朝の)4本のステージはどれも難しかったから、大きなタイム差がついたことに少し驚いたけど、自分でも良い走りができたと思う」


 前日に引き続き総合4番手となったダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)はトップ3についていくことができず。大きなミスがなかったにもかかわらず、今朝の時点では40秒だったトップとの差が2分9秒にまで広がった。
 
 そこから約70秒後方の総合5番手には午前中にマシンフロント部を壊したアドリアン・フルモー(フォード・フィエスタWRC)がつけ、15秒差で僚友ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)がこれを追いかけている。
 
 デイ2でミッショントラブルに見舞われ総合16番手で競技2日目を終えたエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)は総合7番手に浮上。同じくマシントラブルで後れを取ったティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)は、WRC2クラスで首位を戦うマルコ・ブラシア(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)とアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)のふたりを挟み総合10番手でデイ3を終えている。


 ラリーの最終日となる9月12日(日)のデイ4は、ラミアのサービスパークを起点に3本のSSが行われる。SS13“ターザン1”はアクロポリス・ラリーの歴史的なステージのひとつだ。続くSS14“ピルゴス”は今大会最長となる全長33.20kmのロングステージ。最終ステージとなるSS15“ターザン2”は、トップ5タイムを記録したドライバーとマニュファクチャラーにボーナスポイントが与えられるパワーステージとなっている。これらの合計距離は69.25km、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は347.10kmだ。

オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第9戦ギリシャ
セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) 2021年WRC第9戦ギリシャ
ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第9戦ギリシャ
アドリアン・フルモー(フォード・フィエスタWRC) 2021年WRC第9戦ギリシャ
ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC) 2021年WRC第9戦ギリシャ
エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) 2021年WRC第9戦ギリシャ
ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第9戦ギリシャ
ピエール・ルイ・ルーベ(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第9戦ギリシャ

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