過去2戦でフェラーリに敗北を喫したメルセデスF1、予測困難なシンガポールGPに向け警戒
2019年9月20日(金)14時0分 AUTOSPORT web
メルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは、ベルギーGPとイタリアGPの両レースで大量にポイントを獲得したものの、フェラーリに敗北を喫したことにチームは不満を抱いており、今週末のシンガポールGPで挽回を図るために全力を注いできたと語った。
ベルギーとイタリアでは、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスがふたりとも表彰台に登壇したが、その両レースでふたりを凌駕したのはフェラーリのシャルル・ルクレールだった。
「サマーブレイクから戻ってからの最初の2戦が厳しいものになることは分かっていた」とウォルフは今週末のF1シンガポールGPを前に語った。
「結局2度のダブルポディウムと67ポイントを獲得した。ダメージを最小限に抑えるという意味では良い結果だったし、予想以上だった」
「しかしながら、後になってみればスパとモンツァには不満が残っており、(ファクトリーの)ブリックスワースとブラックリーの全員が、さらなる勝利を求めて懸命に仕事を推し進めている」
過去2戦ではコースレイアウトが重要な役割を果たし、フェラーリに有利となった。しかしシンガポールのマリーナベイは多数のチャレンジを投げかけてくるコースであり、上位グループの序列が再び変わる可能性がある。
「次戦シンガポールでは圧巻のナイトレースが開催され、我々のスポーツが素晴らしい形で披露される」とウォルフは付け加えた。
「いつもとは異なるスケジュールと気候によって、チームにとっては厳しい週末となる。ガレージ内の気温はすぐに摂氏40度に達するし、湿度のレベルも同様に高くなる」
「仕事をするには過酷な環境であり、ドライバーたちやマシンそのものにとっても同じように厳しい」
「長年にわたって、シンガポールは我々が弱いコースのひとつだった。しかし攻略する術を探り出し、昨年は良いパフォーマンスを発揮できた」
「とはいえ、シンガポールのようなコースではホームランは出ない。非常に独特なコースレイアウトであり、そこでこのマシンと今年のタイヤがどういう動きを見せるのかを理解する必要があるし、週末へのアプローチにおいては何事も当然と捉えてはならない」
「シンガポールの照明の下での激しいバトルを楽しみにしている」
イタリアGP終了時点で、メルセデスはコンストラクターズ選手権でフェラーリに154ポイント差をつけている。一方でドライバーズ選手権では、あと7戦を残す現在、ハミルトンがランキング2位のボッタスを63ポイントの大差でリードしている。