ジローナが止まらない…6連勝で単独首位、バルサを除くカタルーニャ州クラブでは70年ぶりの快挙

2023年9月28日(木)18時52分 サッカーキング

今季絶好調のジローナ(撮影は第6節マジョルカ戦) [写真]=Getty Images

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 ラ・リーガ第7節が27日に行われ、ジローナがビジャレアルを2−1で下した。この勝利によりジローナは6連勝を達成し、単独首位に浮上している。

 開幕戦となったレアル・ソシエダとのアウェイゲームを1−1のドローで終えて以降、破竹の勢いで5連勝を成し遂げていたジローナが、今節はビジャレアルの本拠地『エスタディオ・デ・ラ・セラミカ』に乗り込んだ。試合はスコアレスで折り返した後半の序盤に、元スペイン代表MFダニ・パレホにPKを決められ、ジローナは1点を追いかける展開を強いられる。だが、56分に敵陣左サイドで前を向いたU−20ブラジル代表FWサヴィオ・モレイラが左足でピンポイントのクロスボールを送ると、ファーサイドに走り込んでいたウクライナ代表FWアルテム・ドフビクがダイビングヘッドで叩き込む。直後の61分には左コーナーキックをショートで繋ぎ、スペイン人MFアレイクス・ガルシアが低弾道でスピードのあるボールを右足で蹴り込むと、ボックス内でフリーになったスペイン代表DFエリック・ガルシアが頭で逆転ゴールを決めた。試合はこのままタイムアップを迎え、ジローナがビジャレアルに勝利した。

 今節はバルセロナがマジョルカとのアウェイゲームを2−2のドローで終えたため、ジローナが単独首位に浮上した。データサイト『Opta』によると、バルセロナ以外のカタルーニャ州のクラブがラ・リーガ第7節以降で単独での首位に立つのは、1952−53シーズンの第22節終了時点でエスパニョールが成し遂げて以来、およそ70年ぶりの出来事だという。

 また、ジローナは第7節までで獲得可能な勝ち点「21」のうち「19」を積み上げ、勝ち点を「2」しか落としていない。過去のラ・リーガ第7節終了時点で優勝を経験したことがないにもかかわらず、勝ち点「19」以上を積み上げたのは、ジローナが3クラブ目となったようだ。これまでに1932−33シーズンと1952−53シーズンにエスパニョール、そして1979−80シーズンのスポルティング・ヒホンが第7節終了時点で勝ち点「19」以上を獲得しているという。言い換えると、前述の3シーズンと今季を除くすべてのシーズンにおいて、ラ・リーガ第7節を終えた段階で勝ち点「19」以上を獲得し、上位争いをリードしているのは、優勝を経験したことのある9クラブ(レアル・マドリード、バルセロナ、アトレティコ・マドリード、アスレティック・ビルバオ、バレンシア、レアル・ソシエダ、デポルティーボ、セビージャ、ベティス)に絞られているのだ。

 ジローナは、カタルーニャ州北東部の基礎自治体を代表するサッカークラブ。1930年創設と歴史のあるクラブだが、創設以降はほとんどの時期を下部リーグで過ごしており、セグンダ(2部)に身を置いたシーズンも決して多いわけではない。1990年代後半から2000年代初頭にかけてはテルセーラ(当時4部)とセグンダB(当時3部)を行き来するクラブだった。2017−18シーズンに創設87年目でクラブ史上初のプリメーラ(1部)に参戦するも、その挑戦はわずか2シーズンで幕。2019−20シーズンから3年間はセグンダでの戦いを強いられ、2度目の昇格を果たした昨季は10位で終えていた。なお、2017年8月からはシティ・フットボール・グループ(CFG)の保有クラブとなっている。

 今シーズンは、前述の通りここまで最高のシーズンを過ごしている。まだシーズンは序盤のため、タイトル争いのことを考えるのはあまりにも時期尚早。まずは残留争いに巻き込まれず、クラブ史上初となる「プリメーラでの3年目」を目指すこととなるだろう。そして、この調子をシーズン後半戦まで維持していった先には、栄光の瞬間が待ち受けている可能性も決して0ではないはずだ。

サッカーキング

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