広島・新井監督、最終戦で歴史的失速に言及「私の力不足」 来季は「変化する年に」 ファンざわめきと拍手

2024年10月5日(土)21時16分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 広島3—1ヤクルト(2024年10月5日 マツダ)

 広島の新井貴浩監督(47)が本拠地マツダスタジアムでの今季最終戦セレモニーでファンにあいさつ。3—1で快勝した試合後、9月の急失速に触れ「このような形になってしまったのはひとえに監督である私の力不足と痛感しています」と語った。

 指揮官は今季最終戦セレモニーで「今シーズンもたくさんのファンの皆様に球場へ足を運んでいただき、たくさんの声援を選手にいただきありがとうございました」と帽子を取って一礼。そして「昨年同様、周りの評価は低い中でのスタートとなりました。その悔しさを選手が持ち、見返してやるという反骨心を持って選手は本当によく頑張ってくれた」と選手たちをねぎらった。

 そして月間20敗を喫した9月の歴史的失速について「このような形になってしまったのはひとえに監督である私の力不足と痛感しています」と語ると、スタジアムにはどよめきが。「ですが選手は最後の最後まで頑張ってくれました。決して何も残らなかったシーズンだったとは私は思っていません」と続けると、大きな拍手が巻き起こった。

 指揮官は「昨年までなかなかマウンドに上がることが少なかったピッチャーがたくさんマウンドに上がって頑張ってくれました。また、バッターボックスに立つことがなかなかなかった選手もたくさんバッターボックスに立ち頑張ってくれました。少しずつではありますが確かに若い選手は成長しつつあります」と若手の成長に触れる。

 そして「もうすでに来季に向かう戦いは始まっています。あさってから若手の教育リーグが宮崎で始まります。秋季練習も始まります。秋季キャンプもあります。厳しい練習になると思います」と続け、「来シーズンは様々なことが変化する年になると思います。来シーズンだけではなくその先のカープのことを考えると変わっていかなければいけない、そう考えています。変わるということはそれとともに痛みも生じてくると思います。今年よりも来シーズンはさらに険しく厳しい道のりになると思います、覚悟と信念を持って強いチーム、強い選手を育てていきたいと思います」と力強く決意を披露。「今シーズンは心よりありがとうございました」と感謝でスピーチを締めた。

 今季は9月4日時点で首位と6年ぶりのリーグ制覇を視界にとらえていたが、9月にセ・リーグワーストタイ記録となる月間20敗(5勝)を記録する歴史的大失速。10月に入っても立て直せず、2日には2年ぶりのBクラスとなる4位が確定。9月以降、首位だったチームが4位以下となったのはプロ野球史上初の屈辱となった。

 投手を中心に守り勝つ野球を掲げ、投手陣が成果を上げる一方で課題の得点力不足は解消されず。打率・238、52本塁打はともにリーグワーストだった。

 2年目の新井監督にとっては初のシーズン負け越しとなったが、松田元(はじめ)オーナーは4日、指揮官に来季も指揮を託す意向を明らかに。「戦力をうまく回転させながら、よく戦ったと思う」と発展途上の戦力を有効活用し、終盤まで優勝争いした手腕を高く評価した。シーズン終了後に正式に続投を要請する。

スポーツニッポン

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