阿部新体制発足の巨人、韓国最強助っ人を追う!? 20勝の無双実績に「強い興味を示している。これが関係者の見方」

韓国球界に活躍の場を求め、見事にブレイクを遂げたフェッディ。その去就が注目を集めている。(C)Getty Images

　日本球界はレギュラーシーズンが終わりを迎え、クライマックスシリーズがスタート。日本シリーズの出場権を巡る両リーグの争いが白熱している。

【動画】韓国球界を無双！ 20勝達成で日本から熱視線が注がれるフェッディの快投シーン

　一方で2023年シーズンの終わりを迎えた球団はオフの強化にシフトチェンジ。巷では連日のようにあらゆる情報が飛び交っている。そうしたなかで注目を集めているのが、来シーズンから阿部慎之助監督による新体制を発足させた巨人だ。10月16日には、一軍から三軍に至るまでのコーチ陣やスタッフを決定。3年ぶりのセ界制覇に向け、体制作りを本格化させている。

　2年連続Bクラスと低迷したチームの強化ポイントは山積だ。そのなかでしきりに叫ばれているのが投手陣の強化だ。今季のチーム防御率はリーグワースト2位の3.40と精彩を欠いた。リーグトップのチーム打率（.252）＆本塁打数（164本）を叩き出した強力打線を誇っただけに、肝心な守りが足を引っ張ったのは紛れもない事実である。

　そんな名門の再建のカギを握るキーマンになり得るとして密かな話題となっている外国人投手がいる。KBO（韓国プロ野球）リーグの古豪NCダイノスでプレーするエリック・フェッディだ。

　メジャーリーグでは、実働5年でわずかに15勝、防御率も5.25と全く結果を残せなかった30歳だが、今季に再起をかけて飛び込んだ韓国球界で覚醒。29先発で180と1/3イニングを投げ、20勝6敗、防御率2.00、209奪三振でリーグ三冠王をほぼ確定させている。また、「“超”打高投低」が叫ばれる韓国球界にあってWHIP（1イニング当たりに許した走者数）0.95、被打率.207は異常。四球数も35個と少なく、いずれも彼が図抜けていたかを物語っていると言えよう。

　もともと2014年に全米ドラフト1巡目（全体18位）指名を受けたポテンシャルの持ち主ではあったフェッディ。長く眠ってきた才能をアジアで開化させた助っ人は、当然ながら日米両球界でも熱視線を送られている。

　投手補強が必須の巨人がマークしているという情報もすでに出回っている。韓国メディア『SPOTV News』はフェッディの国内でのパフォーマンスについて「メジャーリーグで投げてきた真価を発揮した」「一度も危ない投球はなく、残した成績もド派手だ」と絶賛。そのうえで日本球界、ひいては巨人からの関心について、次のように記している。

「海外のスカウトからも熱視線を注がれたなかで、とくに日本からの関心は大きい。8、9月にはほぼ毎登板ごとに複数の日本球団関係者がいたほど、かなり具体的なスカウティングが進められていた。当初はオリックスの関心が最も大きいものだったが、最近では日本球界で最高の名門である巨人が強い興味を示している。これが関係者内での共通の見方だ」

　球界でも指折りの強打者を有する巨人だけに、投手陣の柱となり得る実力派のフェッディを獲得できれば、まさに鬼に金棒。現時点ではメジャーリーグ復帰を含めた日米争奪戦となる可能性も必至だが、はたしてどうなるか。今後から様々な動きを見せるであろう補強動向に注目だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]