【巨人】CSファイナルS3試合でわずか2得点 歴史的な貧打で見えた「課題」と響いた「キーマン不在」
2024年10月19日(土)7時27分 ココカラネクスト
吉川はレギュラーシーズン、攻守においてチームをけん引(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext
巨人が崖っぷちに追い込まれた。
18日のCSファイナルS第3戦(東京ドーム)DeNAに1−2と敗れ、同シリーズは初戦から3連敗。歴史的な貧打に悩まされている。
【動画】岡本は先制ソロを放ったものの、後が続かなかった
18日はパ・リーグでリーグ1位のソフトバンクが日本ハムに3連勝のスイープと圧倒的な強さで日本シリーズ進出を決めた中、同じくレギュラーシーズン1位の巨人は重苦しいムードに包まれている。
2回に岡本和真のソロで先制したものの、後が続かない。
4回に相手主砲のタイラー・オースティンに2戦連発となる2号ソロで同点に追いつかれると、5回には2番手、赤星優志の暴投で勝ち越しを許した。
一方、打線は4回から7回まで無安打。この日は1番に長野久義を組み入れ、坂本勇人を外し、5番に大城卓三を入れたが、新打線も実らなかった。
4季ぶりのV奪回を果たしたチームもCSファイナルSでは、貧打に悩まされている。課題も明確になっている。この試合では先制ソロを放った岡本が3回以降は2回の申告敬遠で勝負を避けられると打線がつながらないことから、打線強化の必要性、"岡本頼み"の現状も改めて浮き彫りになっている。
シーズン終盤に出てきた浅野翔吾、秋広優人など、今後チームの中軸を担う打者の育成も急務となっている。
さらにはファイナルS前から危惧されていたが、今シーズン躍進の大きな要因となった吉川尚輝欠場が響いている。
吉川は今季フル出場、攻守にわたってチームを支えた。シーズン終盤に痛めたろっ骨付近の負傷が長引いており、欠場となった。
吉川の穴を埋めるべく初戦は増田大輝が二塁で出場、2戦目ではシーズン終盤に存在感を示した中山礼都が「3番・二塁」で先発したが4打数無安打に終わった。3戦目はリードオフマンの丸佳浩を3番に起用するも打線は機能せず。
吉川は今季フル出場、忍者守備ともいわれる守備範囲の広さ、攻守にわたってチームを支えたが、無念の欠場となった。
勝負の夏場以降は3番に入り、特に9月は「.375」と好調な打撃でチームを盛り立てた。吉川不在がチームに与える影響も大きかった。
悪夢の3連敗となったが、12年には特俵に足がかかった状態の3連敗から3連勝で勝ち進んだ例もある。とにかく向かっていくしかない。指揮官の言葉通り、ナインが意地を示せるか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]