原巨人、投手陣が壊れた「理由」 かつての腹心コーチが指揮官の起用法に言及

2022年10月28日(金)16時12分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 2022年シーズン、最後までAクラス争いを演じたものの、4位に終わった巨人。今季、優勝争いから早々に脱落し、5年振りのBクラスに甘んじた原因として、投手陣の不振を指摘する声が多い。

 8人の「プロ初勝利」を生みながら、2けた勝利が戸郷翔征、菅野智之のわずか2人だった点や、12球団最低となるチーム防御率3・69など、多くの課題が残ったシーズンとなった。

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 その中でも、来季へ向け改善が急務となる大きな問題点を指摘するのは、昨年まで巨人1軍チーフコーチを務めた宮本和知氏だ。同じく巨人OBである岡崎郁氏の公式YouTubeチャンネル『アスリートアカデミア』に出演し、10月20日配信の「2023年の巨人軍優勝には投手陣の再建が必須条件 菅野・戸郷・中川・髙橋・平内・大勢」の中で、宮本氏は今季の巨人投手陣について振り返っている。

 宮本氏は、昨年まで中継ぎとして存在感を発揮していた中川晧太が、故障で活躍できなかった点を挙げながら「晧太の穴を最後まで埋められなかった」と天を仰いだ。

 さらに宮本氏は自身の現役時の指揮官、藤田、王、長嶋の三人の監督の下でプレーした経験を踏まえ「野手出身の監督は比較的ピッチャー交替ははやい。投手出身監督は先発投手交代までが長い」と捉え、現在の原監督の采配についても「救援陣の層の厚さが必要」と分析。その上で「軸となるのは8回を投げる中継ぎ投手だった」と、中川不在が痛手となったことを強調した。

 また「8回の防御率は4点台、7回の防御率は2点台なんですよ。中川の穴が大きすぎた」と語っており、続けて「平内に託したものの良かったり悪かったり安定感に欠けた。最後は高梨に任せて、ハマったものの残り試合が20試合程度となり、すでに遅かった」と、リリーフ起用で苦心したことも明かしている。

 その上で、自身も巨人でのコーチ経験のある岡崎氏は「今の野球では8回がキーポイントだね。俺が1軍ヘッドコーチを2年間やったときはね、ぐっさん(山口鉄也:9年連続60試合登板等、リリーフで活躍)がいたの。だから8回はスッと行った」と、セットアッパーの重要性を説いた。

 他にも宮本氏は来季へ向け「中川は行けそうなんだけど(故障明けの為)わかんないですよね。平内も育ってきてはいる。ただ、僕は高梨1本で行くべきだと思う。(他の選手も含め)そこをいかに作るかが秋と春の課題だと思いますね」と、リリーフ陣立て直しについて力説した。

 試合最終盤を確実に抑える中継ぎ投手不在が最後まで響いた今シーズンの巨人。果たして、ペナント奪還へ向かう来シーズン、その役割を担うのは果たして誰になるのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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