WRC:最上位クラス唯一のプライベーター、Mスポーツが3冠。「オジエたちが最後のピース」

2017年10月30日(月)16時37分 AUTOSPORT web

 10月26〜29日に行われたWRC世界ラリー選手権第12戦ラリーGBで、ドライバーズタイトル、コドライバーズタイトル、マニュファクチャラーズタイトルの3冠を達成し、所属するエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)がWRC初優勝を飾ったMスポーツ。チームを指揮するマルコム・ウィルソンは「感動的な1日だった」と最終日を振り返った。


 WRC最上位クラスに唯一、プライベーターとして参戦しているMスポーツ。2017年シーズンは若手のオット・タナクとエバンスに加え、WRC4連覇中のセバスチャン・オジエを起用して、トヨタとヒュンダイ、シトロエンのワークスチームに挑んでいる。


 週末に行われたラリーGBでは、Mスポーツに2014年から所属する地元イギリス出身のエバンスがラリーを支配。SS2で総合首位に浮上した後は一度もトップを譲らずに自身初のWRC初優勝を成し遂げた。


 また、オジエとコドライバーのジュリアン・イングラシアがドライバーとコドライバーの両タイトルを制覇してWRC5連覇を達成。

2017年シーズン、Mスポーツは2007年以来のマニュファクチャラーズタイトルを手にした


 加えて、チームとしてもワークスチームに対し、これまで12戦中5勝、全戦で表彰台を獲得するという安定した速さを発揮して、最終戦を前に2007年以来となるマニュファクチャラーズタイトルを手中に収めた。


 代表を務めるウィルソンは「本当に感動的な1日で、最終ステージを見守っているときに何度か涙を抑えられなかった」と明かす。

WRC第12戦ラリーGBでは、エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)が母国で初優勝を飾った


「オット(タナク)がフィニッシュしてマニュファクチャラーズタイトルが確定したとき、次にセバスチャン(オジエ)がドライバーズタイトルを獲ったとき、そしてエルフィン(エバンス)がチームにとってもホームイベントのラリーGBで優勝を決めたとき、涙を抑えられなかった」


「3冠を達成するなんて、チームスタッフ全員にとって本当に感動的な日になったよ。今年、懸命に仕事をしてきたことが素晴らしい形で報われた。我々は全戦で表彰台を獲得してきたし、起用している3名のドライバーが全員優勝した唯一のチームなんだ」

エルフィン・エバンス操るフォード・フィエスタWRC


「フィエスタWRCというマシンが充分なパフォーマンスと頑丈さを兼ね備えていることを証明できたし、チームにいるひとりひとりがたゆまぬ努力を続けた結果、素晴らしい成績を手にできた」


「特にセバスチャンとジュリアン(イングラシア)に感謝したい。今シーズン、彼らが加わってくれたことで、最後のピースがはまった。彼らはチーム全体にいい形で影響を与えてくれた」


「そして、オットとマルティン(オルベオヤ/コドライバー)、エルフィンとダン(ダニエル・バリット/コドライバー)と成し遂げたことも誇りに思う」


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