関わる2チームが最前列&王座争い。悩ましい片岡「具体的なところは差し控えさせていただきます」

2023年11月11日(土)20時49分 AUTOSPORT web

 11月11日、静岡県の富士スピードウェイでENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE第7戦『S耐ファイナル 富士4時間レース with フジニックフェス』の公式予選が行われ、ST-Xクラスはランキング首位の中升ROOKIE AMG GT3(鵜飼龍太/蒲生尚弥/平良響/片岡龍也)がポールポジションを獲得。フロントロウの2番手には、ランキング2位のTKRI 松永建設 AMG GT3(DAISUKE/元嶋佑弥/中山友貴)がつけた。ポイントでは大きな差があるが、予選後、ちょっぴり神妙な表情をみせていたのは中升 ROOKIE AMG GT3の監督兼Dドライバーであり、TKRIの創設者である片岡だ。


 片岡は2020年から『Tatsuya Kataoka Racing Invitation=TKRI』としてチームを立ち上げ、DAISUKEをAドライバーに据えST-Zクラスに参戦。2022年からはST-Xクラスに活動の場を移し戦ってきた。一方、2023年から同じST-Xクラスに挑戦を開始したのが中升ROOKIE Racing。チーム立ち上げの歴史と片岡の2チームとの関係は別項に譲るが、もともとROOKIE Racingのチーム監督でもあった片岡は、今季中升ROOKIE AMG GT3の監督兼Dドライバーとなった。今季は同じST-Xで戦うことになったが、2台がチャンピオン争いをするというシーズン開幕前に危惧(?)していた理想的な状況が今季最終戦でついに現実のものになってしまった。


 11日に行われた予選では、雨が降り出す難しいコンディションのなか、Aドライバー予選で中升 ROOKIE AMG GT3の鵜飼がスリックのままアタック。一方のTKRI 松永建設 AMG GT3は、DAISUKEがとっさの判断でウエットに交換しアタックするなど戦略が分かれ、中升 ROOKIEがクラス2番手、TKRI が3番手という結果に。続くBドライバー予選ではTKRIの元嶋が速さをみせ2番手に。中升 ROOKIEが5番手となり、合算では中升 ROOKIE AMG GT3がポールポジション、TKRI 松永建設 AMG GT3が2番手と、フロントロウに2台のメルセデスAMG GT3が並ぶ結果となった。


 この結果、ランキング3位のHELM MOTORSPORTS GTR GT3に王座の可能性がなくなり、中升 ROOKIE AMG GT3とTKRI 松永建設 AMG GT3の一騎討ちとなる。しかもフロントロウ対決だ。TKRI 松永建設 AMG GT3は勝つことが最低条件と難しい状況ではあるが、片岡にとっても悩ましい展開となった。


「ポイントランキングでワン・ツーがフロントロウに並ぶことになりましたが、我々(中升 ROOKIE AMG GT3)が今日ポールポジションを獲れたので、決勝に向けては楽にはなりました。とはいえ、スーパー耐久は完走しないことには始まらないので、まずは自分が乗るクルマ(中升 ROOKIE AMG GT3)がアクシデントなくゴールすることが目標です」と片岡はフクザツな状況を語った。


「とはいえ、万が一の場合には“控えて”ますから(笑)。シリーズで言うと、6大会中僕が関わるチームが3勝と1勝で4勝してますので、『チームTK頑張ってるぞ』と」


 最終的な理想は、中升 ROOKIEが優勝してチャンピオン、TKRIが2位だろうか。それとも中升 ROOKIEがレースで2位でチャンピオン、TKRIが優勝してランキング2位が理想だろうか……!? レースはそううまくいくこともないが、想像は尽きないところ。しかし片岡は絶妙な感じで濁した。


「ま、具体的なところは差し控えさせていただきます(笑)。どっちも頑張って欲しいな〜とは思っていますが」

2023スーパー耐久第7戦富士 鵜飼龍太/蒲生尚弥/平良響/片岡龍也)(中升 ROOKIE AMG GT3)

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