特別交流戦:日独5社のドライバーが意気込み「スーパーGTとDTMが一緒に戦えることを証明したい」

2019年11月22日(金)18時41分 AUTOSPORT web

 11月22〜23日に予選・決勝が行われる『AUTOBACS 45th Anniversary presents SUPER GT X DTM 特別交流戦』に向けて、日独の5メーカーを代表するドライバーたちがプレ・プレスカンファレンスに登壇。週末のレースに対する意気込みを語るとともに、ついに実現した“ドリームレース”への思いを明かした。


■レネ・ラスト(Audi Sport RS 5 DTM/Audi Sport Team Rosberg)


2019年のDTMチャンピオン、レネ・ラスト(Audi Sport RS 5 DTM)

「僕の2019年レギュラーシーズンは全体的にいい流れだった。2度目のシリーズチャンピオンを獲得し、多くのレコードを塗り替えることができた。毎週末が完璧だったわけではないし、チームに不満を伝える場面もあったけれど、全体的に見ればアウディにとっても完璧なシーズンだった」


「今回、この富士でスーパーGTのマシンとレースすることは、ぼくたちにとって長年の夢だった。それが実現したことをうれしく思うし、週末が楽しみだよ」


「ただ、どんな展開を予想するべきなのかは分からない。ホッケンハイムで一緒に戦ったとき、日本勢はウエットコンディションで苦戦していた。今日も走り出しからウエットだったけれど、スーパーGTのマシンはかなりコンペティティブだった」


「今日はほぼ同じくらいの速さだったと思う。ホッケンハイムのときから大きくステップアップしていることは間違いないよ」


「また昨日のドライコンディションでは僕たちのほうが苦労を強いられた。天候次第だけど、僅差のバトルになることは間違いないだろう。クールなレースになりそうだ」


「上位争いを演じられると思っているし、勝利を手にするためにここへ乗り込んできた。ただ、なによりもスーパーGTとDTMのマシンが一緒に戦えることを証明したい。両シリーズの未来のためにもね」

レネ・ラスト(Audi Sport RS5 DTM)


■マルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM/BMW Team RBM)


マルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM)

「日本の富士スピードウェイに来て、スーパーGTマシンと戦えることになり、僕もうれしく思っている」


「僕の2019年シーズンは、いいときも悪いときもあった。ハイライトは開幕戦で優勝できたことだけど、最終的なランキングは3位になってしまった。僕の隣にいる男(ラスト)のせいで、今シーズンは難しい戦いを強いられたんだ」


「このオフシーズンはアウディに追いつくための策を練らなくてはならないね」


「今週末の天気は理想的なものにはならないようだけど、レースは見ごたえあるものになると確信しているよ。ようやく、このレースが実現されたことをうれしく思う。ここに至るまで何年にも渡って話し合いが行われてきたからね。みんなのために素晴らしいショーをお見せしたい」


「ここまでの走行をふり返っても、自分たちがどのポジションにいるのか把握しづらい。ドライコンディションでは苦戦している部分もあったけれど、ウエットでは混戦模様だったと思う」


「BMW陣営としても、まだ苦戦している部分があると思うけど、土日のレースでは改善できるだろう。パフォーマンスを向上させてベストを尽くし、ファンのみなさんに楽しい週末を過ごしてもらい、いい思い出を持ち帰ってほしいね」

マルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM)


■大嶋和也(WAKO’S 4CR LC500/LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S)


WAKO’S 4CR LC500

「今シーズンはエンジニアもチームメイトも変わり、新しい体制で臨んだシーズンでした。僕たちは長い間優勝から遠ざかっていたので、今シーズン早い段階で、まずは1勝を挙げるという目標を掲げていました」


「その結果、4戦目(のタイ)で優勝でき、5戦目(の富士)でも優勝して、そこからさらに目標を高く掲げて戦ってきました」


「シーズン途中からチームの実力もさらに高まり、クルマのパフォーマンスも非常に高くて、いいレースが続きました。チャンピオンを獲ることができてうれしく思います」


「日本側のチャンピオンとして、今週末もDTM勢に負けないようにしっかりとがんばりたいと思っています」


「レースウイークに入るまでは、DTM勢のほうが速く、僕たちは苦労するのではと思っていました。ただ、(開催地が)富士ということもあるのか、僕たちのパフォーマンスも思っていたより高く、ドライでもフィーリングはよかったですね」


「ただウエットではDTMがかなり速く、僕たちはまだハンコックタイヤを使いこなせていないのかなという印象。今日は朝からアクシデントやトラブルがあり、あまり走れておらずデータを採れていないのが悔やまれるところです」


「レクサス勢として力をあわせて、明日からの予選・決勝を上位で戦えるようにがんばりたいですね」


■塚越広大(KEIHIN NSX-GT/KEIHIN REAL RACING)


KEIHIN NSX-GT

「今シーズンは新しくベルトラン・バゲット選手がチームに加わり、新体制のもとシーズンに臨みました。そのなかで僕たちは特にシーズン前半に安定した結果を出すことができませんでした。アクシデントやミスなどが続いてしまい、ポイントを獲得できなかったんです」


「そんななか、シーズン終盤の(第6戦)SUGO、(第7戦)オートポリスと連続でポールポジションを獲れたことは、僕にとってもチームにとってもプラスになりました」


「特にSUGOのコースレコードを更新できたことは、今のスーパーGTがあそこまで速いということを証明するもの。自分がそのタイムを刻めたことをうれしく思います」


「今週末は僕だけで戦うことになります。バゲット選手も出たがっていたので、彼の分もしっかりがんばりたいと思います。日本で戦う以上、負けていられないなと思っていますよ」


「こうして車種や台数が増えることは、スーパーGTを戦うドライバーとして、そしてひとりのファンとして、すごくうれしいなと思いながら、モニターを見ていました。とはいえ、日本側で開催されていることもあり、負けられないという気持ちも強いです」


「2020年からはNSXもFRになるので、現行モデルで戦う最後のレースになります。2014年から一緒に戦い続けてきたマシンへ感謝の気持ちを込めて、有終の美を飾らせるべく、ホンダ陣営一丸となって結果を残したいと思っています」


「また、こうやってついに実現したイベントが成功するようにいいレースをお見せしたいです」


「ハンコックタイヤについては、予想よりもスムーズに走ることができています。もっと苦労するかなと思っていましたが、走り出しから順調に乗れていますね。コントロールタイヤとしては素晴らしいものだと感じました」


「それと同時に、開発競争があるスーパーGTで使っているタイヤのハイレベルさも感じましたね。なかなかスーパーGTでは他メーカーのタイヤを履く機会がないので、すごく勉強になっています」


■松田次生(MOTUL AUTECH GT-R/NISMO)


MOTUL AUTECH GT-R

「僕たちは去年、ランキング8位でニッサン勢としても苦しい1年でした。今シーズンは、チャンピオンを獲るためにニスモやミシュランなどと一緒に力を合わせて臨みました」


「開幕2戦は連続で表彰台を獲得でき、第5戦富士でも表彰台に乗ることができましたけど、あそこでうまく流れを変えられませんでした。SUGOでも表彰台に乗って、合計4回表彰台を獲得しましたけど、チャンピオンには程遠い結果になってしまいました」


「ただ今シーズンはレクサス勢が本当に強かった。そのなかでしっかりとランキング3位に入れたことは、僕たちにとっていい実績になったかなと思います。これを来年に活かせるようにしたいなと思います」


「交流戦については、僕はドイツで走る機会がありましたが、今回はホームコースでの開催。路面もドイツと違ってグリップレベルも高いので、そういった意味では明日いいバトルができればいいなと思っています」


「DTMの車両とスーパーGTの車両はおなじモノコックを使っているとはいえ、DRSなどクルマを比較すると違う部分もあります。なので、結果よりもまずはDTMとGTのマシンが一緒に走ることが大事だと思っています」


「もちろん勝つために全力を尽くしますが、しっかりとお互いがいいレースをして、今後さらにいいレースをするためにどこを改善していくべきかということをGTアソシエイションやDTMと話し合って、(将来に)つなげていければと思います」


「お互いにガチガチとぶつかり合うようなレースではなく、クリーンな戦いにしたいですね」

スーパーGT代表として出席した大嶋和也、塚越広大、松田次生の3名


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