全員バスケの藤枝明誠が新田を122―62で下し3年連続16強入り…全国高校バスケットボール
2024年12月26日(木)7時45分 スポーツ報知
シュートを放つ藤枝明誠の司令塔・野田凌吾(カメラ・塩沢 武士)
◆全国高校バスケットボール ウインターカップ▽男子2回戦 藤枝明誠(静岡)122—62新田(愛媛) (25日・東京体育館)
男子2回戦が行われ、藤枝明誠(静岡)が新田(愛媛)を122—62で下し、3年連続16強入りを果たした。女子は浜松開誠館(静岡)が3回戦で精華女子(福岡)に66—89で敗れ、2016年大会以来となる8強進出を逃した。26日の男子3回戦では、藤枝明誠がベスト8をかけて正智深谷(埼玉)と対戦する。
*****
闘争心むき出しで全員が走り回った。藤枝明誠が、持ち前の積極的なディフェンスから攻撃につなげて100点ゲームで16強入りだ。「序盤から気持ちで負けないように臨んだ」。野田凌吾主将(3年)の言葉通り、試合開始からエンジン全開で戦い抜いた。
23日の初戦で岡山商大付に勝ったものの、内容は今ひとつだった。休養日の24日、金本鷹(よう)監督(34)からミーティングで「東京に観光に来たのか」と“喝”を入れられて選手の尻に火がついた。「戦術どうこうの前に、闘争心をもってやろうという話になった」と、野田凌。指揮官も「おきゅうを据えた効果はありました」と、笑った。
“セカンドユニット”が、チームにいい流れを呼び込んでいる。「スタートの5人とは違うリズムを与えている」と、金本監督。途中で一気に全員を入れ替え、スタメンの5人とは異なるディフェンスで相手の目先を変える。主力のプレー時間を減らして選手の疲労を軽減させながら、この日はベンチ選手だけで62点を積み上げて勝利を呼び込んだ。
昨年は準々決勝の開志国際(新潟)戦で死力を尽くし76—74で勝利。だが、続く準決勝の福岡第一戦ではガス欠状態だった。その反省から指揮官は「10人走れるチームを作ろう」と、選手層を厚くすることを重視して一年間チームを作り上げてきた。
1回戦に続き、この日もベンチ入り全15人が出場。“余力”を残しながら勝ち上がった。3回戦は正智深谷と激突する。決勝までの連戦を見据え、次も総合力で白星をつかみにいく。(塩沢 武士)
〇…浜松開誠館は女子3回戦で、精華女子の高さに屈し8強目前で消えた。189センチの留学生に44得点とゴール下を支配された。「空間にパスを出されたらどうしようもない。入りで受け身になった」と、三島正敬監督(49)が11—22と後手を踏んだ第1クオーターを悔やんだ。チーム最多25得点&11リバウンドと奮闘したU17日本代表の後藤音羽(3年)も「前半から留学生を止められなくて、流れが来なかった」と、唇をかんだ。