1961年生まれの女性です。65歳までの期間、特別支給の老齢厚生年金を受け取り、老齢年金を繰り下げ受給することは可能ですか?

2024年2月23日(金)20時30分 All About

年金についての質問に専門家が回答します。今回は、特別支給の老齢厚生年金を受け取っている人でも、65歳からの年金を繰り下げ受給できるのかについてです。

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
今回は、特別支給の老齢厚生年金を受け取っている人でも、65歳からの年金を繰り下げ受給できるのかについて専門家が回答します。

Q:1961年生まれの女性です。65歳までの期間、特別支給の老齢厚生年金を受け取り、老齢年金を繰り下げ受給することは可能ですか?

「1961年生まれの女性です。30代まで企業と団体に勤務し、62歳から特別支給の老齢厚生年金を受け取ることができます。
大学や大学院在学中は年金未加入だったため、60歳からも国民年金に任意加入しています。現在は自営業で、老齢年金の受給は75歳まで繰り下げようと思っています。65歳までの期間、特別支給の老齢厚生年金を受け取り、老齢年金を繰り下げ受給することは可能ですか」(22-Aprさん)

A:65歳になるまでは特別支給の老齢厚生年金を受け取り、65歳から受け取る老齢年金は繰り下げて受け取ることができます

本来、老齢年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)は65歳から受け取ることができますが、希望すれば、受け取り開始年齢を遅らせることができます。これを繰り下げ受給といいます。
最長75歳まで繰り下げることができます。また繰り下げると、年金額はひと月あたり0.7%増額します。
増額率(最大84%)=0.7%×65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数
また、老齢基礎年金と老齢厚生年金は、別々に繰り下げ申請ができます。
相談者「22-Apr」さんは、62歳から65歳になるまでは特別支給の老齢厚生年金を受け取れますが、65歳から受け取る本来支給の老齢厚生年金と老齢基礎年金を繰り下げることもできます。
65歳から年金を受給しなくても日常生活に支障がないのであれば、受給開始年齢を遅らせてみてはいかがでしょうか。繰り下げ受給すると、増額された年金を一生涯受け取れますので、老後生活の安定に役立つことでしょう。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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