変化への迅速な対応と柔軟性がもたらす働き方改革と技術革新。ITサービスグループが導く新しい働き方
2024年3月19日(火)10時0分 BIGLOBE Style
こんにちは。BIGLOBE Style編集部の吉田です。
当社では、社員のニーズに合ったより良い働き方や業務効率化を目指して、日頃からさまざまな変化に挑んでいます。
近年で特に大きい変化は2020年のコロナ禍をきっかけとした在宅勤務です。当社では、2017年にクラウドサービスを導入、2019年にはシンクライアント端末を利用し、在宅勤務環境を徐々に整えていました。そのため、コロナ禍にも素早く対応し、全社展開を実現しています。
今回は、システム環境のサポートを行うITサービスグループの御田善博と吉川美和に、その当時をふりかえりながら、どのような働き方を目指しているのか話を聞きました。
- クラウドサービス導入。部署を超えた共同作業で生産性向上
- 全社一丸となって取り組んだ在宅勤務への迅速な移行
- 安全を確保しながら場所にとらわれない働き方を目指す
- 働きやすい環境へと大きく変化
- 新しいメンバーとのコミュニケーションとサポート
- ITサービスグループの展望と将来への期待
クラウドサービス導入。部署を超えた共同作業で生産性向上
——— まずはじめに、当社では2017年にクラウドサービスを導入しましたが、その背景から教えてください。
吉川:当社はNECの一事業部だった頃から自社のメールシステムを使っていたのですが、NECからの独立を機に別のプラットフォームに移行する必要がありました。また、当時の社内IT強化プロジェクトによって、自前のシステムから離れてクラウドサービスを活用する方向性も示されていました。
吉川 美和 (よしかわ みわ)
コーポレート本部 コーポレート統括部 ITサービスグループ
1994年新卒でNEC入社。PC-VAN(パソコン通信)に配属となり、カスタマーサポート業務を担当。その後、パソコンスタートガイドやサイトなどのツール制作や、キャラクターグッズショップの運営を担う。
1人目の育児休職から復帰のタイミングで業務改善プロジェクトに参画し、社内業務システムの企画開発やサポートに従事。
2人目の育児休職を経てシステム開発のプロジェクトマネージャーを経験。NEC独立の際は社内システム環境改善プロジェクトのメインメンバーとなる。
2021年からはシステムサポートをメインに担当し、今に至る。
御田:そうですね、NECからの独立によって会社の規模がコンパクトになり、我々で運用するよりもクラウドサービスを活用したほうがメリットが多い、というクラウド化の流れはありましたね。
さらに、当社は企画から開発、営業など複数の部門で協力してサービスを提供しているため、部門を超えた連携が必須です。そのため、生産性をあげるためにクラウドサービスを導入したという背景もあります。その際検討したのが、Microsoft 365とGoogle Workspaceです。
吉川:当社の用途、それぞれのスペックやランニングコストなど、いろいろな角度から照らし合わせて検証しました。これまでの業務を効率よく行え、さらにセキュリティ面も確保できるということもあり、当社にはGoogle Workspaceが適していると判断しました。
御田:導入の選択基準として最も重視したのが「共同作業が行いやすいか」です。社員とパートナー含め1,000人以上が部署を超えてクラウド上で共同編集できる形に変えていきました。
御田 善博 (おんだ よしひろ)
コーポレート本部 コーポレート統括部 ITサービスグループ
グループリーダー
2004年新卒でNECへ入社。通信業システムのSEとして従事。
2008年に社内公募でBIGLOBE事業へ参画し、コンテンツ事業やアプリ事業を担当。
2015年3月に人事部へ異動し、NECからの離脱やKDDIの小会社化に関する業務を経験。
2019年以降、働き方改革の全社プロジェクトでDX推進担当を兼務する。
2022年に人事を離れDX推進本務となり、今に至る。
全社一丸となって取り組んだ在宅勤務への迅速な移行
——— 2020年にはコロナ禍の緊急事態宣言のもと、当社でも出社制限があり、一気に働き方を変えなくてはならない状況に迫られました。その時の状況はいかがでしたか?
御田:当社は2019年のコロナ禍以前から、社員の個々のニーズに合わせ、一部で在宅勤務を試行していました。育児や介護、夜間緊急対応などが必要な場合に、シンクライアントから会社のPCにリモートでアクセスする方式です。私はその頃、人事部に所属しながらDX推進を兼務していたので、在宅勤務制度に適した人事制度を新たに作り、在宅勤務での働き方について検証していました。
吉川:そんな中、2020年1月頃にコロナ感染拡大によりBIGLOBEでは社員の安全のため出社制限を行いました。全社在宅勤務が必然となり、PCとUSBシンクラの準備を一気に進めたため、その対応に追われたメンバーにとっては本当に大変な時期でした。
しかしながら、PCは短期間で用意できたものの、イントラネットに接続する口が細く、同時接続は100回線しかできないという状況だったんです。
御田:全員は同時に接続できない状態でしたので、優先度に応じて利用制限を設けましたよね。
吉川:そうですね。それを解消するために、現在のプロダクト技術本部(当社の技術部門)メンバーが中心となって回線の増強に取り組みました。2020年1月以降、少しずつ回線を増やし、USBシンクラの配布範囲を広げていき、結果的に3カ月後の2020年4月には同時接続を2800回線まで引き上げることができました。
御田:同時接続数の引き上げにより、 社員は徐々にシステム制限を気にせず在宅勤務ができるようになりました。
吉川:その裏では、ITサービスのサポートチームメンバーが、各社員が所持するパソコンで問題なく動作するかなどの検証を短期間で実施したという苦労もあります。技術部門含めチーム一丸となって乗り越えたこの一連の取り組みは、後日社内MVP賞で表彰されました。当時の努力が認められて嬉しかったですね。
——— 他社と比較して、3月や4月の時点で全社員が在宅勤務ができているというのは早いですよね。早急に環境を整えられた要因はなんでしょうか。
御田:業務を止めずに在宅勤務へ移行するという全社の素早い決断も要因のひとつですが、以前から100回線だけでも在宅接続の環境を整備していたことや、在宅勤務の制度や仕組みを導入していたことが大きな要因だと考えられます。先見の明とまでは言えませんが、幅広くさまざまな試みを行っていたため、素早く活用できたのだと思います。また、チームメンバーの中に新しいもの好きな人たちが多く集まっていることも一因ですね(笑)
——— 変化に柔軟な風潮を感じます。
御田:エンジニア気質の社員が多く、新しいもの好きというのもありますが、経営層も導入したい理由を説明できれば前向きにとらえてくれます。新しい技術やシステムサービスの導入についてはボトムアップでチャレンジさせてもらえる環境です。
吉川:当社の特徴なのだと思いますが、エンジニア気質の人、多いですよね。コロナ禍でも業務を止めないように、どうにかしよう!といったパワーはすごいものがありました。その時のスピード感は在宅勤務で業務を止めないというトップダウンがあってこそだったと思います。
御田:そうですね、経営層から現場、バックボーン部隊まで、全社一丸となって乗り切りました。
安全を確保しながら場所にとらわれない働き方を目指す
——— 在宅と出社のハイブリッドで働けるようになり、後にChromebookが導入されましたが、その背景は何ですか?
御田:場所にとらわれずに安全に作業できる環境を整えるために、Chromebookを展開しました。ただし、業務上Chromebookでは都合が悪い場合もあります。そのため、今後はWindows搭載のリッチクライアントも展開し、セキュリティを確保しながらより働きやすい環境を提供する予定です。
吉川: シンクライアントではカメラが使えずWeb会議に参加できないという問題や、電源が落ちた場合影響を受けるなど、限界があります。その点、リッチクライアントは直接クラウドを使用できるという点で優れており、より物理的な制約に依存しない環境だといえますね。
——— 当社のセキュリティ基準は厳しいと聞きますが、新しい技術やサービスを導入するにあたって影響がありましたか?
吉川:かつてはNEC、現在はKDDIグループなので、大手企業と同じように厳しい基準を遵守しています。そのため、厳しすぎると思うこともあるかもしれません。しかし、それは私たち自身を守るためでもあるので、厳しい基準を遵守しながら、安全に利用できる端末を提供しています。
御田:利用者が外出先でも安全に端末を使用できているのは、厳しい基準をクリアしているからこそですね。
——— 安心・安全は当社のポリシーでもありますね。
これまでさまざまな取り組みをされてきた中で、壁にぶつかったことや苦悩もあったかと思います。どのように乗り越えてきたのでしょうか。
御田:壁にぶつかったことは山ほどあります。
導入した技術やクラウドサービス、全てにおいて大小さまざまな問題点がありました。その中には、改善できたものもあるし、できなかったものもあります。機能単位で追加を諦めたり、機能制限したものもあります。
また、新しいものを導入すると、社内から反発されることも当然ありますが、大半は面白がって使いこなしてくれます。技術に対して理解があり、協力的な社員が多いことに助けられました。
吉川:Windows上のソフトウェアでメールを起動したりとアプリケーション上で使っていたのが全てブラウザ上に切り替わった時の利用者側のインパクトは大きかったですね。
私たちはトレンドでツールを変えているわけではなく、あくまでも業務効率化・課題解決のためにツールを変えています。ツール選択や提供にあたっては、押し付けにならないよう、目的を丁寧に説明し、現場視点での使い方を想定した説明をするよう心がけています。現場がストレスなく、新しいツールで業務を使えるようにするのが私たちサポートチームの役目なので、提供したあとも新たな業務を行うためにツールをどう使うかを一緒に模索したりもしています。
働きやすい環境へと大きく変化
——— システム環境以外のところでは、コロナ禍をきっかけにどのような変化があったのでしょうか。
吉川:コロナ禍では人事制度も急速に対応していました。当時は子どもの学校や保育園が閉鎖になっていたので在宅勤務と育児の両立をどうするかという問題があったんです。そのような状況を鑑み「中抜け」という休憩や「時間休」が導入され、コアタイムありのフレックスからフルフレックスになりました。
当社は働くママのコミュニティ(通称ママプロ)があるのですが、そこで在宅勤務中の育児で困っていることや要望を集約し、上層部にあげました。その結果、社員の意見を吸い上げ制度を整える後押しをしてくれたので、大変ありがたかったです。
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御田:働きやすい環境になるのをただ待つのではなく、ボトムアップで改善していきましたよね。
人事制度も対応と並行して、経理伝票対応や契約書の捺印など出社が必須の業務が棚卸しされて、一気にペーパーレスのデジタル化も進みました。そのおかげでアフターコロナになった今もハイブリッド勤務が可能となっています。結果的に出社の必要がない社員が定常的に増えたので、フリーアドレスの座席も増えました。フリーアドレスは、固定的ではないコミュニケーションが生まれたり、座席共有により生み出されたスペースをABWエリア*1として有効活用することで新しい働き方をさらに推進できる」といったメリットにつながると思っています。
新しいメンバーとのコミュニケーションとサポート
——— コミュニケーションといえば、在宅勤務が可能となった頃から中途採用が本格化しましたが、新しいメンバーへの影響はなかったのでしょうか。上司と部下の「1on1」は1-2週間に1度位の頻度で行っていますが、他にどのような対策がありますか?
御田:在宅勤務が進んだ半面、分からないことがあっても隣の人にすぐに聞けないという問題がありました。そこで、全社チャットを活用したコミュニケーションも図っています。人事制度のチャットスペース、システム環境のチャットスペースなどがありますが、そこで質問すると、担当者だけではなく知見のある親切な社員も回答してくれます。
吉川:気軽にいつでも聞けるシチュエーションを作ることは大事ですよね。サポートする側は、よりよく改善したいという心構えでいるので、問題点を具体的に教えてもらえるチャットは便利に活用しています。特に中途入社の方たちがどんなことに困っていて何を要望しているのかは、長年当社にいる身としては理解しきれていないので、ぜひ声をあげていただきたいですね。
ITサービスグループの展望と将来への期待
——— それでは最後に、 ITサービスグループの展望をそれぞれお聞かせください。
御田:働き方は常に変わっていきますので、その変化に合わせて導入できそうなものをどんどん試していくつもりです。コロナ禍以前にUSBシンクラでリモートアクセスを試していたのがその成功事例です。まずは小規模で試して使えることを把握しておき、コロナ禍となった時には全社の対応策として展開できる状況を確保できていたというように。
これからも環境の変化はあると思うので、新しいものが出たらまず一部で試してみるという好奇心を大切にして、何かあった時は総力を上げて展開できるようにしておくのが理想です。
吉川:私たちの業界はスピードが速いです。 仕事自体が目まぐるしく変わるので、仕事の仕方も常に変えていかなければなりません。同時にクラウドツールも常に便利になっていくので、それらをうまく合わせて、より最高のパフォーマンスが出せるようにしたいです。
そのためには、ツールの提供の仕方ひとつとっても、こうしたらもっとうまく活用できるといったところまで踏み込んで、サポートをしたいですね。
その時々に合わせて変わる姿勢というのは常に持ち合わせていたいです。
いずれは、業務を止めず前に進むためのサポートとして、AIをうまく活用できたらいいですね。多少のお困りごとは誰かに聞かずとも、さくっと自己解決できるようになるかもしれません。
——— 本日は貴重なお話ありがとうございました!
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