あなたも「マルハラ」してるかも? 全部わかる?身近なハラスメント10選。SNSでは「大谷ハラスメント」「野球ハラスメント」なども話題に

2024年4月2日(火)12時30分 婦人公論.jp


イメージ(写真提供:Photo AC)

「嫌がらせ」や「いじめ」を意味する「ハラスメント(harassment)」。最終回を迎えた『不適切にもほどがある』でも、円井わん演じる後輩・杉山ひろ美に、犬島渚(仲里依紗)がマタハラで訴えられ、休職に追い込まれる場面が出てきました。身近で起こりうるハラスメントと、比較的最近誕生したハラスメントをいくつかご紹介します。

* * * * * * *

1.セクハラ(セクシャルハラスメント)


性的な言葉や行為、または性的な意図をもつ言動によって、他人に不快な思いをさせることをいいます。

一般的には男性から女性に対して行われるものというイメージがありますが、女性から男性に対して行われるものや、同性間で行われるものもセクハラの対象となります。

2.マタハラ(マタニティハラスメント)


妊娠・出産・育児に関連した嫌がらせをいいます。マタハラの例として、妊娠を理由に解雇を迫ったり、産休や育休を理由に減給や降格を行ったりすることなどが挙げられます。

マタハラと似たハラスメントとして、「パタハラ(パタニティハラスメント)」というものがあります。「パタニティ」は「父性」を指し、育児目的の制度を利用した、あるいは利用を希望した男性従業員に対して嫌がらせをすることをいいます。

3.モラハラ(モラルハラスメント)


相手を侮辱するような発言や無視、嫌がらせなど、倫理や道徳に反する言動で不快にさせることを指します。

身体的な攻撃ではなく精神的な攻撃であることから目立ちづらく、被害を受けていても周囲が気付きにくいのが特徴です。

4.パワハラ(パワーハラスメント)


職場での優位性を利用して、労働者の就業環境が害されるほどの叱責や嫌がらせを行うことをいいます。

暴力や暴言、侮辱的な言動のほか、仕事を与えないことや私生活への干渉、個人情報の流布などもパワハラに当たります。

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5.アルハラ(アルコールハラスメント)


飲酒の強要や意図的な酔いつぶし、酔ったうえで絡んだり暴言を吐いたりするなど、飲酒に関連した嫌がらせや迷惑行為を指します。

お酒に弱い体質の人が無理に飲まされた結果、急性アルコール中毒で死亡する事件も発生しており、近年社会問題となっています。

6.ペイハラ(ペイシェントハラスメント)


患者や家族が医療従事者に対して行う迷惑行為を指します。暴言や暴力のほか、執拗な要求や業務妨害につながる行為もペイハラに当たります。

ペイハラの対応に時間を取られて他の患者の治療に影響が出たり、医療従事者が精神的苦痛から離職したりするなど、深刻なケースも報告されています。

7.アカハラ(アカデミックハラスメント)


教育機関に所属する職員が、他の職員や学生に対して行う嫌がらせをいいます。

「誹謗中傷をする」「暴力を振るう」などのほか、「講義を放棄する」「学生を不当に留年させる」など、学習や研究、進路に悪影響を及ぼす行為もアカハラに該当します。

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8.カスハラ(カスタマーハラスメント)


顧客による理不尽なクレームや不当な要求、言いがかりといった迷惑行為をいいます。

近年はSNS上で企業へのクレームを発信する人や、反対に顧客から受けた迷惑行為を発信する人が増えており、カスハラの実態が多くの人の目に触れるようになったことで注目度が上がっているようです。

カスハラ被害の深刻さを受け、東京都では全国初となる「カスハラ防止条例」の制定に乗り出しています。

9.ロジハラ(ロジカルハラスメント)


過剰な正論を相手に突きつけ、精神的に追い詰めてしまうことをいいます。

自分が正しいという思い込みが強い人や、相手に優位性を示したい人がロジハラを行ってしまうケースがしばしば見られます。たとえ正論であったとしても、相手の心理や状況に配慮して指摘する姿勢が大切です。

10.ハラハラ(ハラスメントハラスメント)


他人からの正当な指摘や行為・言動に対して、自分が不快感を覚えた際に過剰にハラスメントだと主張することをいいます。

ハラハラが生まれた背景には、ハラスメントに対する問題意識が高まったことに伴い、周囲の言動に対して過剰反応し、すぐにハラスメントだと決めつけてしまうような風潮になったことが関係していると考えられています。

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多様化する「ハラスメント」


近年、SNSを中心に、新しく「〜ハラスメント」の造語を生み出す風潮が見られます。

今年2月には、SNSやメディアで「マルハラ(マルハラスメント)」という言葉が話題になりました。

マルハラというのは、中高年からのメッセージに句点(マル)がついていることに対し、若者が恐怖心を抱くことをいうようです。これは近年、SNSを利用する若者の間で、絵文字や「!」を用いたやり取りが一般的となっていて、句点に対しては馴染みが薄いことが原因ではないかと考えられています。

また、ここのところプロ野球の大谷翔平選手を巡る報道が盛んなことから、「野球ハラスメント」「大谷ハラスメント」なる言葉も現れています。これらは、野球に興味がないにもかかわらず連日ニュースを見かけたり、話題を耳にしたりして食傷気味になっている人々によって用いられているようです。

さらに、少し毛色の違うハラスメントとして「ネコハラ(ネコハラスメント)」というものも誕生しています。これは飼い猫が仕事や家事を邪魔してくることを指し、実際にSNSで「ネコハラ」と検索してみると、愛猫のいたずらに癒やされる飼い主たちによる微笑ましい投稿を見ることができます。そのためネコハラについては、ポジティブな意味合いで捉えられる稀有なハラスメントの例といえそうです。

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