育休明け復職→メンバー総入れ替えで孤立状態に…心理カウンセラーが｢当然不可能！｣という行動とは
2022年4月11日（月）11時45分 マイナビ子育て
子育て中のママ・パパの悩みを臨床心理士・公認心理士に相談する『子育て心理カウンセリングルーム』。今回は、育休から職場復帰したてのママのお悩みです。「職場の同僚から孤立気味」というその訳は……。
退職者が相次ぎ、産休育休明けは若者ばかり。孤立気味になり……
第一子を出産してこの4月から職場復帰したばかりの者です。
私が産休育休に入っている間に退職者が相次ぎ、同年代が多かった部署のメンバーが一新していました。早く馴染めればと思いつつ、独身の若い人がほとんどの中で、時短勤務・昼はデスクでランチを食べながら仕事・飲み会に行けない、という私は若干孤立気味です。
まずは仕事をしっかり遂行するのが最優先だとはわかっているのですが、私以外は和気藹々という雰囲気なのでなんだか悲しくなり、どんどんネガティブ思考に陥ってしまっています。
限られた時間で、ライフステージが異なる人と円滑なコミュニケーションをとるにはどうすればいいのでしょうか。
（35歳・女性・商社・卸/事務系専門職）
お困り度：★★★★★★★★★★
家族構成：自分35歳、夫36歳、長男0歳
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今回の心理カウンセラー 梅村 かおり 先生（臨床心理士・公認心理師）（うららか相談室）
産休育休から復帰して職場に戻られる決意をなさったとのこと、よく頑張られましたね。まずそれだけでもご立派なことです。ご自分を褒めてあげてください。
お休み中は初めての育児の時間に追われて、あっという間の毎日だったのではないでしょうか。慣れない育児が始まると同時に、職務に復帰するのは大変ですね。保育園を探したり、ご自身の体調を整えたり、きっとかなりの準備と思い切りが必要だったと思います。 そんな中、職場で周囲の若い独身の方々が自由にしているのを目の当たりにすると、焦ったり、うらやましい思いもあるかもしれません。ですが、今は独身の皆さんが経験していないことを試行錯誤している少数派かもしれませんが、これから結婚して子育てしながら働きたい人にとっては、自分の将来像として興味深く見られているのではないでしょうか。子育てとの両立がしんどくて思わず愚痴をつぶやくことも、周囲の方々にはかえって新鮮に思われることもあるでしょう。
このように、ライフステージが違うからこそ、深まるコミュニケーションもあります。お互いの立場を少し俯瞰してみると、意外なことも見えてきて、新しい発見があるかもしれません。
また、産休育休や子育ての話題を通じて、今まで話したことのない人たちからも声をかけてもらえたり、他の部署の子育て経験者の方とも通じ合えることもあるでしょう。中には役立つ情報もあるかもしれません。
仕事で困ったことがある時には、自分だけで完結しようと頑張り過ぎずに、身近にいる話しやすい人を選んで話してみるのも良いと思います。
ここまで、コミュニケーションについて述べてきましたが、人によって考えは様々です。そのすべてに合わせることは、どんなに器用な方でも当然不可能ですね。自分が自分らしくいるためには、全ての人に好かれる必要はないように思います。無理して上手くコミュニケーションを取ろうと頑張り過ぎずに、自分らしく適度に力を抜いてリラックスしながら、また、自分の幸せのために周囲の人と笑顔で働けると良いですね。
もし周囲の方々と意見が合わず、上手くコミュニケーションを取ることが難しい時には、その時間をできる範囲内で、自分だけの一人時間を過ごすチャンスにすると良いと思います。帰宅後はノンストップでたくさんの仕事が待っています。一人になりたくてもなれないですね。お母さんだからこそ、一人の時間とセルフケアは必要です。お家でお子さんと二人きりでいたら出来ない経験を、働きながら沢山楽しんでみようと考えてみるのはいかがでしょうか。
仕事と育児の両立は、これから何年も続く大仕事です。ご自分を労わりながら、時には助けてもらうことも遠慮せずに、楽しみながら乗り切ってください。そしてあっという間に通り過ぎる短い貴重な時間を、お子さんと一緒に楽しみながら過ごしてくださいね。
そして困った時には、どうぞ信頼できる身近な方や専門家に遠慮なく助けを求めることも忘れずに。リラックスして毎日を楽しんでください。応援しています。
（文：臨床心理士・公認心理師 梅村かおり/うららか相談室）
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