一年3セットの服で生きる「制服化」スタイリストが教える服選びの方法。「心を深堀りする<モグラ活動>でなりたい自分を見つけよう」

2024年5月14日(火)12時30分 婦人公論.jp


(写真提供:Photo AC)

「今日何を着たらいいか分からない」「似合う服と着たい服が違う」…。一年3セットの服を着回す「制服化」を提唱する人気スタイリスト・あきやあさみさんの元には、このようなお悩みが毎日のように届くそう。そこで今回は、「なりたい自分」に近づける服の選び方を、自著『「一セットの服」で自分を好きになる』から、一部引用、再編集してお届けします。

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「なりたい自分」はモグラのように深掘りして考えよう


みなさんは服を選ぶとき、最初に何を考えますか?

パッと見て、「かわいいな」と思った服、手持ちの服を思い浮かべて合わせやすそうだなと思った服、デザインを見て動きやすそうだなと感じた服。人によってさまざまな判断基準があると思います。

そんな風に選んでいっても「なかなか満足のいくファッションができないな」と感じている方がいらっしゃったら、これから服を選ぶときにやってみてほしいことがあります。

それは最初に「こんな人になりたい」「こんな風に生きていきたい」という理想像を思い浮かべ、そのイメージから服を選んでいくことです。

理想に紐づく「言葉」が見つかると、自分が「何を着たらいいのか」「その服を着て何をしたいのか」が明確になって、「服選び」や「行動」がスイスイ進むようになります。

そんな自分の「なりたい像」を設定することを私は「コンセプト作り」と呼んでいます。そして、そのコンセプトに合わせた服選びをしていきましょう! とおすすめしています。

しかし、自分の「なりたい像」っていざ考えようとすると難しいですよね。

・いきなり聞かれても、自分の「なりたい」が思いつかない
・昔は「なりたいもの」があったけれど、今はなくなってしまった

そんな方も多いのではないでしょうか?

「なりたい」を見つけるためには、自分の内面に深く入り込み、心の奥底まで探求する必要があります。まるでモグラが地中深く穴を掘り進むように思考を深めていくので、私はこの活動を「モグラ活動」と呼んでいます。

自分のコンセプトを見つける「モグラ活動」の方法


(1)自分の内面深くに潜り、キラッと輝くキーワードを見つける
(2)キーワードを組み合わせて自分のコンセプトを作る
(3)コンセプトに合わせてファッションを選ぶ
(4)コンセプトに合わせた行動をする
(5)迷いが出たらまた巣穴に戻り、コンセプトを考え直す

あなたがしっくりくる言葉であれば、どんな「なりたい」でも「コンセプト」でもOKです。


『「一セットの服」で自分を好きになる』(著:あきやあさみ/幻冬舎)

好きな雑誌や本、映画、音楽などを見返して、「キーワード」を見つけていきましょう。

(1)〜(5)を繰り返していくと、少しずつ自分にぴったりのコンセプトが見つかります。

「なりたい」を邪魔するもの


自分と真剣に向き合い、「なりたい」を考えると、こんな葛藤が出てきてしまうことも。

・なりたい自分を「見た目」だけで考えて、現実との差に落ち込んでしまう
・過去に人から言われたことに囚われて「なりたい自分」を見失ってしまう
・現在の環境や体調により、「なりたい自分」に向き合うことが難しい
・自分と違うタイプの人に憧れて、「そうなれないなら最初からやらない方がいい」と思ってしまう

「コンセプト(目指したい自分)を考えようとしても、いつも否定的な声が頭の中に聞こえてきて、そこで考えが止まってしまう」そんな風に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ここからは、行き詰まってしまったときの解決方法を一緒に考えていきたいと思います。

なりたい自分を「見た目」だけで考えて、現実との差に落ち込んでしまう


さあ、ファッションを楽しもう!というときに

・自分は美人さんじゃないから、どんな服を着ても似合わない
・スタイルが良くないから、何を着てもきれいになれない
・身長が低いから(高いから)、上手く服が着こなせない
・もう若くないから、頑張っても昔のようになれない

こんな風に自分の理想と現実の外見を見比べて「こんなに理想と違うから、一生懸命に服を選んでも意味がないんだ」という思考に囚われてしまうことがあります。

なかにはそう思い込むあまりに装うことへの意欲が湧かず、わざと「美容」や「ファッション」を自分から遠ざけてしまう方もいらっしゃいます。

さあ、そんなときは、モグラ活動です。自分の思考を掘っていきましょう。

まず、服選びのときに考えてほしい「なりたい像」は、見た目の話だけではありません。もっと広い意味で「いつかこういう人になりたい」というイメージを思い浮かべていきましょう。

例えば私は、面白いものが大好き。独自の発想を持って、もっと上手く話せるようになりたいと思っています。

なので、服を選ぶときも「この服は自分にとって“面白い”かな?」といつも考えています。「新しいブランドに挑戦する」というのも私にとって面白いことですし、「迷ったら、より意外な方を選ぼう!」と選択するのも面白いことです(きっと「面白さ」の基準も人それぞれ。掘りがいがありますよね)。

そんな風に、視点を変えて服選びをしてみると、「一歩一歩確実に“なりたい自分”に近づいているな」と感じることができます。

※本稿は、『「一セットの服」で自分を好きになる』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。

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