祖父の形見、どうにかして直したい...! 時計修理のSOS拡散、かつての製造元が「粋な対応」

2019年5月21日(火)17時0分 Jタウンネット

おじいちゃんの時計を修理できる人、いませんか——?


2019年5月14日、あるツイッターユーザーが、こんなツイートを投稿した。亡くなった祖父から貰った形見の時計だといい、


「修理をしたいのですが製造会社がもう今はなく、近所の時計屋には全部断られました...」



と、途方に暮れていた様子。


投稿は21日正午時点で1万5000件超のリツイートを獲得するなど話題に。フォロワーらから様々なアドバイスが寄せられる中、思わぬところからも「助け舟」が届いた。かつての製造元の親会社が、投稿者にメッセージを送ったのだ。


部品単品は「入手することはほぼ不可能」


時計は投稿者のくろださん(@RX3961)が、祖父が亡くなる前(今から3、4年前)に貰ったもの。暗い場所では数字部分が光る仕様となっており、くろださんは


「訳の分からないくらいうるさいくらいアラーム音とゆっくり数字が回っていくレトロさが凄い好き」



と語っている。しかしその約2か月後、くろださんがアラームを止めるとカタカタと音が鳴り、動かなくなってしまった。中のギアが欠けており、それが原因なのではないかと考えたが、くろださんが調べたところ時計は70年代のもの。近所の時計屋には修理を断られてしまったという。


そこでくろださんは時計本体や商品情報の書かれた写真を公開。ほかのユーザーからは、


「リズム時計工業株式会社は、デジタル時計から飾り時計、からくり時計まで製造販売している会社なので、お問い合わせしてみてはいかがでしょうか?」
「製造会社、今の日本電産サンキョーじゃないですか......?もうデジタルクロックは作っていないと思いますが」
「修理、思い出全てを記録残すためにナイトスクープへ依頼を」



といったアドバイスが寄せられた。


製造元が「定年退職した父の職場だった」というユーザーからは、


「壊れた機械部品が部品なら会社のオリジナルで入手することはほぼ不可能に近い」
「今でも壊れずに動いている同型製品がフリマなどで購入できるなら、そこから正常な部品を抜き取って機械修理に出すのが一番確実ではないか」



といった具体的な解決策も提示された。


「製造元」からもメッセージが


実際、フリマサイトではSankyoの時計がいくつか出品されており、黒田さん自身「同じような系統の(できれば同型)の時計をもう1つ買って、部品を移植しようと思います!」と投稿している。


しかし万が一、同じ型の時計を購入できなかった場合はどうなるのか。そんな不安も拭いきれない中、リプライでも名前が挙がっていた、製造元である日本電産サンキョーの親会社・日本電産の公式ツイッターが5月17日にくろださんにリプライを送った。


時計を大切にして頂きありがとうございます!
日本電産サンキョーでは現在時計の製造は行っておらず修理対応が難しいのが現状です。
代わりにと言っては何ですが、修理をお願いできそうな方をご案内致します!
実際にお受け頂けるかは確認しておりません。ご了解ください。https://t.co/4XXlEb2m6e
- 日本電産 (@NidecJP) 2019年5月17日

製造元では直すことができないが、代わりに修理できそうな人を紹介したのだ。個人で時計などの修理依頼を受け付けているTaka@さんというネットユーザーで、普通の時計屋では直せないような修理も対応しているらしい。


なぜ、こうしたメッセージを送ったのか。21日のJタウンネットの取材に答えた日本電産ブランド戦略室の担当者は、くろださんの投稿に対する「日本電産サンキョーの時計ではないか」というリプライを見つけ、


「なにかお手伝いできることがあれば」



ということで、修理できそうな人を紹介したという。


2019年6月の祖父の三回忌を目前に、ツイッターへの投稿を思い立ったくろださん。6月中には時計を直したいとしている。

Jタウンネット

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